『ビューティフル・マインド』
『誘惑のアフロディーテ』に続いてWOWOWで。
2001年 米
監督:ロン・ハワード
脚本:アキーバ・ゴールズマン
出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、エド・ハリス
時代は冷戦下のアメリカ。天才数学者ナッシュは、「すべてを支配
する真理を見つけたい」と大学院で研究に没頭。ついにアダム・スミス
の経済理論を覆す新理論をうち立てる。アメリカ数学界のスターに
なったナッシュは、国防省のスパイにソ連からの暗号解読に力を貸す
よう要請されるが……。
やがて、その仕事も、唯一の親友さえも、すべて統合失調症による
幻だと分かる。自分の魂のありかさえわからなくなっていくナッシュ・・・。
そんな彼を支えたのは妻のアリシア。
やがてノーベル賞を受賞するまでの苦難の47年間を描いた作品。
「ゲーム理論」の土台を完成させ、その後の経済学に大きな影響を
及ぼしたノーベル賞学者、ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニア
の伝記にインスピレーションを受け、映画的フィクションを織り交ぜ
て作られたオリジナル脚本。
統合失調症の幻覚・・・という種明かしがされてから、ますます
サスペンスが増していく作りは、さすがロン・ハワードであり
アキーバ・ゴールズマンだ。
統合失調症というとちょっと前に見た『スパイダー 少年は蜘蛛
にキスをする』・・・この作品も観客のほうが、幻覚と現実の蜘蛛の
糸にからめとられていくような作品だった。
『ビューティフル・マインド』は個人的には特に感動はなかったなぁ。
ラッセル・クロウは私のイメージではなんか重いんだよね(マッチョだ
からという意味ではなく・笑・あくまで演技がね)。
優れた役者さんなんだろうけど、『インサイダー』の時もなんか重く
て、今度もまたかい・・・って感じで。
アリシア役のジェニファー・コネリーがよかった。久々に映画で
彼女を見たら、ものすごく大人の女の顔になっていたんで、最初は
別人かと思ってしまった。この役でアカデミー賞助演女優賞を
獲って、演技派としても成長してるんだ。
ラッセル・クロウは、あくまで好みの問題としていまいちだった
けど、この作品に関する彼のコメントには感動した。
ラッセル・クロウのコメント
「精神分裂病の患者を、こうしてほかの人たちと同じように
淡々と描くことは重要だと思った」
「患者たちの人生は病気になっても"ノーマル"なのであって、
恋をし、子の親になり、何かを成し遂げることだってできる」
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