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2005.02.09

映画『グッバイ レーニン』

最近見たレンタルビデオ、忘れないうちにUP。

goodbye_lenin2003年ドイツ
監督・脚本:ウォルフガング・ベッカー
脚本:ベルント・リヒテンベルク
製作:シュテファン・アルント

出演
ダニエル・ブリュール
カトリン・サス
チュルパン・ハマートヴァ

【内 容】
amazon.co.jpより
テレビ修理店に勤めるアレックスの父は、10年前、家族を捨てて、西ドイツに亡命。以降、母クリスティアーネは、その反動からますます東ドイツへの愛国心を強めていく。
そんなある日、反社会主義デモに参加し、警察と衝突しているアレックスを目撃したクリスティアーネはショックで心臓発作を起こし、昏睡状態に陥ってしまう。その間にベルリンの壁が崩壊。しかし、数ヵ月後、クリスティアーネは奇跡的に覚醒するが、医師は、「今度強いショックを与えたら、命取りになる。」とアレックスに宣告する。
アレックスは、母親にショックを与えないよう、東ドイツの崩壊を隠すために、ニュース番組を自主制作したり、東ドイツのピクルスを探したりと涙ぐましく奔走するが…。

西ドイツ生まれの監督・ヴォルフガング・ベッカー
 「ベルリンの壁の崩壊と家族という両者の側面を併せ持つストーリーの中で、ドイツ史の重要な一章であるベルリンの壁の崩壊を巧みに伝えつつ、あくまで家族のつながりを描きたかった。この歴史的な出来事をひとつのちっぽけな家族に焦点をあてて描いたのは、国家の体制が猛スピードで変わろうと、人間は易々と変われないということも伝えたかった。そうした家族のテーマは普遍的である。」

【感 想】
壁崩壊前の東ドイツを見ていると、終戦前の日本やフセイン時代のイラク、そして現在の北朝鮮のことなど「こうだったんだろうな」とゾッとするものを感じた。

そして壁崩壊後の東ドイツを見ていると、同じく体制崩壊という状況にあってもイラクとこんなにも違うのかと、平和的体制崩壊に正直ホッとした。

しかし、たとえ平和的体制崩壊だったとしても、東ドイツ国民にとっては国に守られていた生活から一夜にして、「個人責任」の体制に放り出されて、その中で生き抜かなければならないことはどれだけ大変だったか。

この映画は「母を守るために奔走する息子の愛=嘘」を時にはユーモラスにコメディタッチで描いてはいるが、体制の変化についていけない人々の悲劇も垣間見えて、奥深い作品になっている。

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