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2005.02.09

映画『バティニョールおじさん』

bathinyoru
2002年フランス

監督・脚本:ジェラール・ジュニョ
製作:オリヴィエ・グラニエ
    ドミニク・ファルジア
    ジェラール・ジュニョ

出演
ジュール・シトリュック
ジャン=ポール・ルーヴ
ジェラール・ジュニョ
ジュール・シトリュック
ミシェル・ガルシア
ジャン=ポール・ルーヴ

【内 容】
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=240118より
ナチス占領下のフランスを舞台に、ふとしたことからユダヤ人の子供たちを匿うことになった主人公が、やがて彼らの逃亡を手助けするために決死の選択をする姿を描く感動のドラマ。周囲に流されるままだった平凡な中年男が否応もなく戦争の不合理に直面して、自らの尊厳を取り戻していく過程をコミカルな要素を織り込み、暖かな眼差しで見つめる。監督・主演は「タンデム」「パリの天使たち」のジェラール・ジュニョー。
 1942年、ナチス占領下のパリ。ドイツ軍はユダヤ人検挙の協力をフランス国民に要求していた。肉屋を営むバティニョールは、ナチス支持者の娘婿が隣家のユダヤ人、バーンスタイン一家を密告したことから図らずもナチスに協力してしまう。おかげでバーンスタイン家の財産まで引き継いでしまうバティニョール。そんなある晩、バティニョールのもとにバーンスタイン家の12歳の息子シモンが現われる。連行先からなんとか逃げ出してきたのだった。慌ててシモンを匿うバティニョール。仕方なく、シモンをスイスへ逃そうと画策するバティニョールだったが…。

【感 想】
妻の尻に敷かれつつ、自分の商売のことしか考えてなかったバティニョールが、「子供=他人」を守るために命を掛けていく様がユーモラスにそして感動的に描かれている。

正直、前半の登場人物たちがステレオタイプでおじさんがやむにやまれず子供たちと係わって行くストーリーも、あまり目新しさがないなぁという感じだった。
しかし、後半のおじさんの一言でこの作品が好きになった。

「私の夢は、子供たちを無事、安全な国に送り届けることです」

わっ、バティニョールおじさん、かっこいい!

この作品も『グッバイ レーニン』と同じく「嘘」がストーリーを盛り上げる大きな要素になっている。
「嘘」がテーマの感動作にロビン・ウィリアムズ主演の『聖なる嘘つき その名はジェイコブ』(1999)がある。この映画は観終わったあとに、涙が流れて止まらなかった。

たった一つの嘘から、一本の感動的な作品が作れる。
「愛ある嘘」は人間の善の情動を呼び起こしてくれる。

しかし、今の日本には愛のないカラカラに干からびた醜い嘘が蔓延しているような気がする・・・(溜息)

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受信: 2005.10.26 01:18

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