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2005.05.28

ドラマ『空中ブランコ』

キリンカップに続いて、久々に期待してドラマを見た。

小説『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』の精神科医・伊良部のキャラはとんでもなく面白かった。続いて同じ作者の邪魔』『最悪』を買ってしまった(後者2冊はまだ読んでないけど)

あら、私っていつの間にか奥田秀朗さんのファンだったんだ!
なのでドラマ『空中ブランコ』を見ないわけにはいかんでしょう!
そういうわけで、純粋に原作ファンとして見ましたです。

エピソードの一つ一つはほぼ小説通り。
主人公の伊良部役の阿部寛さんは、私の脳内キャラに比べるとカッコよすぎるけど、阿部さんはわざわざスナック菓子の“カールおじさん”風のメイクで、風変わりなとんでも医師を熱演、好演してましたねぇ。

ナース役の釈由美子さんは・・・謎めいたナース?
あの・・・別に謎めいてくれなくてもいいんですけど(汗)
どうしても釈さんをキャスティングするんだったら、ストーカーの被害妄想女の役をやった方が存在感が出たと思うんですが・・・

全体的には面白かった・・・が、しかし、最後にはなにも残らんかったなぁ・・・。
テーマを後半にサラッと喋ってしまってるしなぁ・・・

・・・と、原作ファンというのはこんなふうにドラマを見る目が厳しくなるのだ、ということを身を持って体験しました(^_^;)

原作ファン以外の部分で、このドラマには個人的にどうしても受け入れ難い箇所が二箇所あった。

一つは・・・釈由美子扮するナースの爪。もちろん、看護士が仕事中はマニュキュアや付け爪は禁じられていると承知の上での演出なんでしょうが、もと医療従事者(歯科衛生士)としてはドラマ上、「ついていい嘘」と「ついてはいけない嘘」の中の、「ついてはいけない嘘」の範疇に入ってしまうのです。

今の医療現場はどうか知らないけど、私が歯科衛生士をやっていた時はマニュキュアの成分が消毒薬の薬効を無効にするからという理由でマニュキュアは絶対禁止。また衛生面、さらに患者さんを傷つけないためにも爪を切り揃えておくことは仕事上の常識。

どんなに作り事のドラマであろうと、破天荒なコメディであろうと、そのドラマの中に「ついてはいけない嘘」をたった一つ見つけると、もうそのドラマの中に入っていけなくなる・・・。

もう一つ、私はこのドラマの中で耳を疑う台詞を何度か聞いた。「病は気から」・・・精神科医がこの言葉を使っちゃいけないよぉ。精神科や心療内科に通う人たちは「病は気から」という言葉自体が大きなプレッシャーになっているというのに・・・

ううむ、全体は面白く見たんだけど、細かいところが引っかかって完全には入り込めなかった。その意味では残念。

ところで、『イン・ザ・プール』は映画で封切られたばかりなんだね。
公式サイト http://www.inthepool.jp/

伊良部役に松尾スズキ、セクシー看護婦役にMAIKO・・・こっちのほうが私の脳内イメージに近いような・・・

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コメント

スイマセンこちらにもお邪魔します。実は私も最近奥田さんにはまってます。今日「最悪」読み終わりました。次は「イン・ザ・プール」です!

投稿: myfootballlife | 2005.05.29 22:01

私と逆コースですね(笑)

『最悪』と『邪魔』、これからですが楽しみです。

投稿: ラブママ | 2005.06.01 11:03

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» テレビドラマ 『空中ブランコ』 [日々の記録と、コラムみたいなもの]
5月27日にフジテレビ系列で放送された、金曜エンターテイメント『空中ブランコ』の録画をようやく観た。 以前にも触れたことがあるが、私は直木賞も受賞した、奥田英朗が書いたこの原作本のファンだ。 直木賞を受賞したのは『空中ブランコ』だが、実はこれは『イン・ザ・プ... [続きを読む]

受信: 2005.06.12 17:07

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