今日は長崎に原爆が投下されてから60年目の日。
この数日、テレビを見ながら何度も何度も涙を流してしまった。
終戦60年・原爆投下60年の多くの特別番組を見ながら・・・
8月5日(金)
TBS 18:55~
TBSテレビ50周年 ~戦後60年特別企画~
「“ヒロシマ”あの時原爆投下は止められた・・・いま、明らかになる悲劇の真実」
テレ朝 25:20~
朝まで生テレビ 「激論!第2弾 元帝国軍人が戦争の全てを語る」
8月6日(土)
NHK 8:00~
平成17年 広島平和記念式典
NHK 19:30 ~ 20:43 被爆60年 「平和巡礼2005」 「HIROSHIMA 世界に伝えよう 被爆者の心」 |
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NHK 21:00~ NHKスペシャル『終戦・被爆60年企画』 「被爆者 命の記録 ~放射線と闘う人々の60年~」
8月7日(日) NHK 21:00~ NHKスペシャル『終戦・被爆60年企画』 「ZONE・核と人間」
NHK 23:15~ 「特集 平和アーカイブス ~語り伝えるヒロシマ・ナガサキ~」 第1夜「原爆投下 その時何が」
日テレ 24:25~ NNNドキュメント05 ヒロシマ・グラウンド・ゼロ CGでよみがえる8月6日
8月8日(月) NHK 21:00~ NHKスペシャル『終戦・被爆60年企画』 「追跡 核の闇市場 ~放置された巨大ネットワーク~」
NHK 23:15~ 「特集 平和アーカイブス ~語り伝えるヒロシマ・ナガサキ~」 第2夜「被爆者たちの60年」
そして・・・ 8月9日(火) NHK 10:40~ 平成17年長崎平和記念式典
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6日のNHK 被爆60年 「平和巡礼2005」では吉永早百合さんが、栗原貞子さんの詩「生 ましめんかな」を朗読された。
初めてこの詩を読んで以来、私の心から消えたことのないフレーズ「生ましめんかな」・・・ 改めて吉永さんの朗読で聞き、感動しました。(参考:当日記「栗原貞子全詩篇」)
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ところで、多くの番組を見ながら大きく二つの温度差を感じてしまった。
一つは・・・ 8月5日のTBS 戦後60年特別企画の中で原爆を開発・投下・撮影したアグニュー博士が 初めて広島を訪れ、被爆者と対面したシーンは息を詰めるような思いで見た。
「(原爆投下を)謝って欲しい」と訴えた被爆者に対して、アグニュー博士はキッパリ 「NO」と答えた。 その理由は、“自分も日本との戦争で多くの友を失った。そして、原爆投下により、 もっと多くの犠牲者を出すことを防ぎ、戦争を止めることが出来た”
アグニュー博士の答えは原爆を投下した米軍B29爆撃機「エノラ・ゲイ」元乗組員た ちの声と重なる。
広島に原爆「後悔していない」エノラ・ゲイ乗組員声明(読売新聞) 「これで戦争終わった」 原爆投下乗組員ら証言(共同通信)
日本の「No More HIROSHIMA」に対して、 アメリカの答えは「RememberPearl Harbor」
この温度差は縮まることがあるのだろうか・・・
アメリカの兵士たちは「Remember 911」のために、イラクで戦っているのだろうか・・・ 復讐=憎しみから本当に平和は生まれるのだろうか・・・
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もう一つの温度差は・・・ 朝まで生テレビの元帝国軍人の人々の話。 戦争体験者たちの生々しい秘話や実話を聞けた事は本当に貴重なことであり、 ぜひ、今後もこの企画を続けて欲しいと願っている。
この番組の中で、「あの戦争は間違っていた」という戦争体験者に対し、若いコメンテーターの一人が「なぜ、戦争に反対しなかったのですか!」と疑問をぶつけていた。
戦後に生まれた者にとって若いコメンテーターの疑問は当然の疑問だ。
私も、かつて初めて特攻隊員たちのドラマを書いた時、「戦争に反対しつつも教え子を 戦場に送り出さねばならない教師」像を描いた。 「教師」という職業の人なら当然、戦争には反対しているものと頭から思っていた。
しかし、スタッフの中の戦争体験者から、「教師」の前提が違うと厳しい指摘を受けた。 当時、ほとんどの国民は「日本は勝つ」「神風が吹く」と信じ込んでおり、教師たちも心 から「国のために死んでこい」と言って教え子たちを送り出した・・・これが現実だった のだと。(参考:「しだらでん」●夏が来れば)
死ぬことさえも「御国のため」と心から信じて(信じ込まされて)いた時代に生きていた 人たちと、生れ落ちた時から自由になんでも表現できる時代に生きている人たち・・・
この温度差も大きい・・・
戦争体験者の人々、どうか戦争当時のあの時代の若者と現代の若者を比べて 「あの当時は良かった」「今の若者は堕落している」なんて言わないで下さい。
国が決めたことに反対すれば投獄される・・・そんな時代には決して戻りたくない。
賛成も反対も織り交ぜて自由にものが言える・・・そんな時代を作ってくださった 戦争犠牲者の皆様には心から感謝はしておりますので・・・
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