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2006.08.23

また泣いた・・・

今度は怒りの涙です。
子猫・子犬殺しを告白した作家・坂東眞砂子氏の問題のエッセー、遅ればせながら読みました。そして、怒りと悲しみがこみ上げてきた・・・。

私の個人的な感情はさておき、冷静に読んでも坂東さんのエッセーは何か変です。

【プロムナード(日経新聞18日夕刊)子猫殺し 坂東眞砂子】(※全文読めます)
http://news.80.kg/index.php?%B5%B4%C3%DC%BB%D2%C7%AD%BB%A6%A4%B7%BA%E4%C5%EC%E2%C3%BA%BD%BB%D2#n1ae18e5

坂東さんは三匹の猫を飼っている(すべて雌)。

「タヒチ島の私の住んでいるあたりは、人家はまばらだ。
草ぼうぼうの空地や山林が広がり、そこでは野良猫、野良犬、野鼠などの死骸がころころしている。子猫の死骸が増えたとて、人間の生活環境に被害は及ぼさない。自然に還るだけだ。」
だから自分ちの猫が子供を生むと「家の隣の崖の下がちょうど空地になっているので、生れ落ちるや、そこに放り投げ殺すそうだ。

その最大の理由として、 「飼い猫に避妊手術を施すこと」は、 「飼い主の都合で」あって「もし猫が言葉を話せるならば、避妊手術なんかされたくない、子を産みたいというだろう。」と坂東さんは書いている。

さらに猫の避妊手術に対して「これに異を唱えるものではない。」としながらも「人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。」そして「生まれた子を殺す権利もない。」とハッキリ断言している。

だが、どちらかを選べたいわれた時、坂東さんは両者の行為は「子種を殺すか、できた子を殺すかの差」だけなので、自分は「できた子を殺す」ほうを選ぶ・・・というわけだ。

私には、 「まだ個体としての命がない子種」を絶やすことと「明らかに生物として命を授かった子猫」を殺すことが同じレベルの行為とはどうしても思えない。

坂東さんの言を借りるなら「もし子猫が言葉を話せるならば、崖の下に放り投げられたくない、殺されたくないというだろう。」 
自分のお気に入りの猫の声しか想像できない坂東さんには、生まれたばかりの子猫の声は聞こえないよう。

また、坂東さんは子犬も同じように殺しているそうです。

【「天の邪鬼タマ」  坂東眞砂子】
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20060822

ジャーマンシェパードの夫婦にその娘で雑種の雌犬。
ジャーマンシェパードの夫婦には犬小屋があるが雑種犬は放しがい。そして母と娘が同時に妊娠、出産した時、雑種犬の娘が産んだ子犬は「すぐに始末」したそう。
始末って・・・子猫と同じように「家の隣の崖の下」「生れ落ちるや」「放り投げ」たんでしょうね。

以前、彼女はこんなエッセーを書いています。

【南洋の島語り]/24 ゴミのない世界=坂東眞砂子】
http://www.mainichi.co.jp/universalon/clipping/200403/357.html

タヒチの生活で「なんといっても気持ちがいいのは、野菜屑(くず)や果物の皮をぽんぽん、向かいの茂みに棄(す)てられることだ。自然で採れたものを、自然に返すだけ。枯れ葉と混じって、やがて腐っていく。」そして「ある日、ふと思った。自然のサイクルには、ゴミなんかないのだな、と。」

つまり坂東さんは、生物も「放り投げて」捨てれば自然に返っていく。だから、子猫も子犬も「放り投げて」おけば自然に返るとお考えのようです。

この人が、どんな理屈を付けても、やはり私は「命」「放り投げ」「殺される」瞬間の子猫や子犬の叫びを想像しないではいられない。

どんなに怯えて、怖ろしかろう・・・と。
この作家は、自分のお気に入りの動物は可愛がるが、生まれたばかりで愛着の持てない動物、もの言わぬ新しい命は「モノ」であり、放り捨ててもいずれ自然に返ると思っているらしい。

タヒチでの生活がこの人の死生観を変えたのか、もともとこう人なのか? どっちにしても私にはこの人の屁理屈が悲しい。

参考
【子猫を殺し続けていることの正当性を主張している作家】
http://blog.livedoor.jp/horsefly/archives/50682425.html
【可愛くなければ殺してもいいのか、という問題】
http://d.hatena.ne.jp/orochon56/20060821#p1
【人間が可愛いものを殺せないが虫を殺す理由についての仮説】
http://d.hatena.ne.jp/pal-9999/20060821

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