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2007.10.28

映画『ホワイト・オランダー』

以前から気になってぽすれんのリストに入れていた映画『ホワイト・オランダー』

ぽすれんの全作品半額期間なのでやっと借りて見た。

タイトルのホワイト・オランダーとは白い夾竹桃のこと。
それは強く美しく咲くために毒を放つ花。
主人公の母であるイングリッド(ミシェル・ファイファー)を象徴する花だ。

強烈で独善的だが、美しくカリスマ性を持つアーティストである母・イングリッド。

自分の正しさに絶対的な自信を抱き、殺人さえも後悔していないと言い切る強い母。

離れて暮らす娘が他人の色に染まっていくことに耐えられない母は、「誰にも心を許すな」と刑務所の中から娘をコントロールし続ける。

母が殺人で終身刑を宣告されたため娘・アストリッドは3人の里親の元を転々とすることになる。
そして女たちが、単純な善意から自分を引き取ったのではないことがわかってくる。
孤児を育てることに、過去の罪滅ぼしの意味を見出している最初の里親。
夫にかまってもらえない孤独を、アストリッドで埋め合わせようとしている2番目の里親。
そして、引き取った子供たちを従業員のように扱う3番目の里親。

彼女たちの利己的な思惑は、時にアストリッドをとまどわせ、傷つけることもある。しかし、同時にアストリッドは、3人の女性たちの苦しみや悲しみを理解し、愛にもさまざまな形があることを学んでいく。

「大人になることは、自分の親が完璧な人間ではないと知ること」

そして、ついに娘は親離れの宣告を・・・

誰もが一度は通らなければならない親離れ・子離れの時。

親子の血の絆は一生切れることはない。

しかし、子はいつかは親から離れ、一人の人間として自分の足で自分の人生を歩まなければならない。

親が他を寄せ付けない独善的価値観を持ち、子供を自分の分身、自分の所有物の一部と思い込んでいればいるほど、親離れしようとする子供は胸を刺されるほどの辛い痛みに耐えて、親の独善的愛情を断ち切る努力をしなければならない。

今、世間を騒がせているあの家族のことがふと浮かぶ。

家族を背負って一人で記者会見に出た長男。
健気だと思うと同時に、父親によるマインドコントロールは解かれていないと感じた。

強烈で独善的だが、カリスマ性を持つ父。
自分の正しさに絶対的な自信を抱き、反則さえも後悔していないと言い切る強い父。
息子たちが他人の色に染まっていくことに耐えられない父は、「誰の指導も信じるな」とリングの外から息子たちをコントロールし続ける。

なんか、バッチリ当てはまるなぁ・・・

「大人になることは、自分の親が完璧な人間ではないと知ること」

だとしたら、あの息子たちが大人になる日は、いつか来るのだろうか・・・

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