映画『人間の條件』
年末年始、なんか異常に「お笑い」系の番組が多くなかった?
ここのところ、ずっとお笑いブームといわれているが、テレビに出ている「お笑い」の人たち、彼らの本業であるはずの「芸」をほとんど見たことがない。
例えば、出始めた最初の頃は好きだった青木さやかさん。
切れキャラで売っていて、最初の頃は切れて反論する言葉の中にドキッとしたり、共感できたりする言葉があって、彼女の出る番組はよく見ていた。
しかし、写真集を出した辺りから、「芸」ではなく「キャラ」だけを売るようになったように感じる。
包装紙だけ面白そうで、中身がなかったら、あとは捨てられていく運命・・・
「芸人」ではなく「タレント」になってしまった青木さんを今は見たいとは思わない。
青木さんだけでなく、一見、「キャラ」は面白いけど「芸」を感じさせない「お笑い」系の人が多いんだよね。
なので、いま時の「芸」のレベルってどんなもんなんだろうと、昨年末は「M1グランプリ」の後半から見てみた。
ついつい、「お笑い」の中に「毒」を期待してしまうのだが、そういう意味では期待はずれ。
たけしさん、さんまさん、紳介さんのように、しっかり残っていける人たちが何人いるんだろう、なんて余計な心配をしてしまう。
結局、年末年始は「お笑い系」「歌番組系」を避けて、「K1」とか「駅伝」とかのスポーツとドキュメンタリーしか見なかった。
そして、やっと本題です。
年末にDVDで映画『人間の條件』1部、2部を見た。
続いて、今年の初めての映画鑑賞は『人間の條件』3部、4部。
この映画のことは昔から知っていたが、見る機会がなかった。
今になって、終戦直後の引揚げの様子が描かれた映画はないものかと探していて、ふと、この映画を見てみようという気になった。
1・2部を一気に見る。
これまで、日本の戦争映画はそれなりに見ているつもりだけど、その中でもこれは重い作品です。
正月早々、重い作品もなぁ・・・と思いながらも、続きを観らずにいられなくて、3・4部が届くと早速一気に。
普通の戦争映画では、2時間前後の中に登場人物たちのヒューマニズムとの葛藤などが部分的に描かれ、軍国主義に潰されていくものだが、この作品は、これから観る予定の5・6部までを通して主人公・梶の軍国主義VSヒューマニズムとの葛藤が延々と描かれている。
権力側に立った途端に、安易に「徴兵制」を口にする某知事にはぜひ観てほしい作品だと思う。
そういえば、「お笑い系」出身のこの知事も、年末年始、テレビによく出ていたねぇ。
「タレント」本業、「知事」副業なんてことにならないように・・・。
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