« 忙中酒あり | トップページ | 放送映画文化講座【てら】脚本塾 6月開講!  »

2009.05.20

「オイスター・ボーイの憂鬱な死」

09oysterboy22

amazonのマーケットプレイスにかなりお安くでていたので、即購入。

短編ばかりで、届いてすぐに読み始める。

私の目当てはステインボーイ(StainBoy=しみ少年?)

一冊読み終えて、ひどく悲しく、切なくなって、泣いていた。

ステインボーイの話はたった6ページ。ショートアニメ・ステインボーイには描かれてないお話。

その他、アニメに登場したキャラクターたちの他、初めて出会うキャラクターたちがたくさん登場。


09oysterboy12ステインボーイと初めて出会ったのは、確か2000年。

稼動始めたばかりの動画サイト「Shockwave」 のコンテンツの一つで、連続6回の3分間アニメだった。

(「Shockwave」は今年の1月に閉鎖。まさにショック!)


不可思議で深くて切なくて哀しくて愛おしくなるステインボーイとその他の登場人物たち。

みんな異形。


最終回、ステインボーイの出生の秘密が明かされる回を見て、泣いていた。

そしてやっと、作者があのティム・バートンと知り、彼は天才だと思った。

そんな ティム・バートンが書いた絵本が「オイスター・ボーイの憂鬱な死」(1998年)



「オイスター・ボーイの憂鬱な死」登場キャラたち
shadowはアニメ「ステインボーイ」に登場するキャラたち) 

09oysterboy32
左より
 
ロボット・ボーイ(shadow

ステインボーイ(shadow

たくさん眼のある女の子(shadow

09oysterboy52  
針やま女王


まんまるチーズ坊や(shadow


じーっと見つめる女の子(shadow

09oysterboy92  
ミイラ少年


有毒少年ロイ(shadow


ジミー、みにくいペンギンのこ(shadow

09oysterboy102
両眼に釘がささった男の子(shadow


オイスター・ボーイ


ガラクタ・ガール

09oysterboy12_2

マッチ・ガール(shadow


スティック・ボーイ







その他、「オイスター・ボーイの憂鬱な死」登場キャラクターたち。
ヴードゥー・ガール、ベッドに変身した女の子、ジェームズ、メロンヘッド、スー(接着剤を嗅ぐことが好きなあの娘)、黒焦げ少年、いかりの赤ん坊。

09oysterboy8アニメ 「ステインボーイ」も「オイスター・ボーイの憂鬱な死」も、切なくて哀しくて愛おしくなる。

なぜ?

もし、映画「シザーハンズ」を見た人なら、あの作品を観終わった時のことを思い出して欲しい。

哀しくて切なくて愛おしくなる……って分かってもらえると思う。

「シザーハンズ」でティム・バートンが描こうとしていたのはなんだったのか?

異形人間の愛と恋?
愛した人を抱こうとすると相手も自分をも傷つけてしまう異形人間。



では、異形とは?


人間は、いつも自分がスタンダードであり、自分以外の人間は異形といえる。
もちろん、見た目のことだけじゃない。
心の異形も含めて。

つまり、ティム・バートンは、自分以外の他人を、受け入れ、愛することの難しさと大切さというシンプルなことを「シザーハンズ」「ステインボーイ」「オイスター・ボーイの憂鬱な死」などの異形のキャラクターを通して、我々に伝えているのではないのか。
(もちろん、地球環境問題や社会問題なども作品のベースにあったりするが)


一見見た目はショッキングな風貌のキャラクターたち。
彼らは人間の親から生まれ、異形であるがゆえに親から捨てられた子供たちだ。

人間の身勝手を痛烈に批判する部分に心が痛み、同時にキャラクターたちが切なくて哀しくて愛おしくなるのは、もしかして自分の異形の部分と重なるところを自然に感じているからかもしれない。


【参考】
 アニメ『ステインボーイ』全作品が観られるサイトleftright クリック
 

|

« 忙中酒あり | トップページ | 放送映画文化講座【てら】脚本塾 6月開講!  »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/25950/45050078

この記事へのトラックバック一覧です: 「オイスター・ボーイの憂鬱な死」:

» 無条件の愛を描くためのグロテクスさ−『オイスター・ボーイの憂鬱な死』 [書評テトリス]
素晴らしい書評は以下↓ 見捨てられた、惨めな、異形の、そして透明な: http://homepage2.nifty.com/torifune/tim.htm 「オイスター・ボーイの憂鬱な死」: http://see-saw.way-nifty.com/diary/2009/05/post-5676.html コレ、いわゆるアダルトチルドレンの問題に見られる... [続きを読む]

受信: 2010.05.24 17:31

« 忙中酒あり | トップページ | 放送映画文化講座【てら】脚本塾 6月開講!  »