『アトミック・カフェ』
「核なき世界」へ決意表明=対北・イラン決議の順守要求-安保理首脳会合の米議長案 9月12日時事通信
隗より始めよ。
核軍縮、ぜひアメリカから始めてください > オバマ様
実のところ、アメリカの一般大衆の核に対する意識は、1982年『アトミック・カフェ(The Atomic Cafe)』で描かれた頃とあまり変わってないのではと私は疑っている。
今でも、広島・長崎への原爆投下についてのインタビューで核兵器を「戦争を終わらせた兵器」として肯定的に受け止めているアメリカ国民は少なくないみたいだし。
アメリカにとって日本は遠い他国。その他国で核爆弾一発でどんな悲惨な地獄が出現したか、銃の国の人々には想像も出来ないことだと思う。
『アトミック・カフェ』は1982年アメリカで公開されたドキュメンタリー作品。
監督はジョージ・W・ブッシュの従兄弟で、マイケル・ムーアが師と仰ぐケヴィン・ラファティら3人。
1940~50年代のアメリカで放映された原爆、反共にまつわる政府製作の広報フィルムやニュース映像だけで構成、アメリカの大衆プロパガンダの実態を浮かび上がらせたラジカルなドキュメンタリー作品だ。
(ナレーションは一切なし。ラファティ監督は個人的信条として、ナレーションは「天の声」であり、映像そのままに語らせることがあるべき姿だとしてナレーションを排除。バックミュージックはすべて核兵器に関する音楽を使用)
この作品から見えてくる、当時のアメリカ人の核に対する意識・知識はもう笑うしかない。
プロパガンダの怖さを知るには最適の作品。
アトミック・カフェ [DVD]
イラストの亀はバート君。
1950年代の初めにつくられた子供向け民間防衛映画『ダック&カヴァー(Duck and Cover・さっと隠れて頭を覆え)』の中で子供たちに原爆への対処法を説明するバート君。
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