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2012.09.18

気分はシシュフォス・・・

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9月に入ってからデータ整理の日々。

約5万件のデータを使用目的によって整理し直すわけだけど、現在ネット公開を目的にした約3万7000件のデータ点検・修正作業進行中。

別目的のデータ整理が1週間ほどでできたので、さほど時間はかからないと思っていたが、それが大間違い。甘かった・・・

元データは一見したところ必要項目の記入がきちんとされている。
しかし、問題は数年に渡り、複数人で記入しているため、各自が自分のルールで記入している。

なぜそんなことになってしまったのか・・・
最大の問題は、データ作成の開始時点にあると思う。

何のためにそのデータを取るのか、集めたデータをどのように使うのか・・・そんな基本中の基本のことが抜け落ちたまま、とりあえず“記録”してきたのだ。

1件1件は漏れなく必要項目を満たしており、貴重な情報が“記録”されている。
その“記録”が約5万件集まり、いざデータを取るとなると、まず記入書式を統一するところから始めなければならない。

やり始めると、これが大仕事。全角を半角に一括変換・・・その程度の修正だと楽勝なんだけど、何しろ記入者により書式が違うので単純に一括変換が出来ず、結果、一件一件点検、修正していくしかない。

1週間もあれば出来ると思っていたのに、もう10日近くかかりっきり。

約3万7000件×10数項目の点検、修正作業・・・

“完璧”を求められているのではなく、“できるだけ正確”なデータにすること。
ということで、毎日毎日、その作業をしていると、なんだかシシュフォスの苦行と重なってきた・・・。


【シシュフォスの神話:神々の怒りを買ったシシュフォスは、大きな岩を山頂に運ぶという罰を受ける。ところが彼が岩を山頂に運び終えたその瞬間に岩は転がり落ちてしまう。そしてまた、岩を山頂に運び・・・果てしのない作業を繰り返すシシュフォス・・・】



データ作成やデータ整理の作業そのものは嫌いじゃない。

データの一件一件は“事実”であり、“事実”を“事実”のままに記録するデータ作成・整理作業は“感情”を必要としない分、とても気持ちが楽。

シナリオの仕事は、どちらかというとその逆。
シナリオを書く際にも構成という計算は必要。しかし、書く内容はイマジネーションという極私的な感情が必要とされる。ライターの個性が見えないシナリオはあり得ない。


データの仕事とシナリオの仕事は相反するものを求められているような気がするが、私は両方とも好きっ。

クリストファー・ノーラン監督の映画『メメント』の中で、10分間しか記憶が保てない前向性健忘の主人公は「記憶より記録」だといい、重要な事は自分の体に刺青で彫り込んでいく。


記憶は極私的感情に基づき、記録は客観的事実。
その両方ともが大切であり、面白い。



9月に入ってデータ整理の合間の息抜きに見た映画は約18本?!
何だかんだいいながら、平均1日1本は観ている・・・(えっ、そうなんだと驚!)

毎日毎日、Excelばかりに集中していると、だんだん欲求不満になってくる。
早くExcelを閉じて、Wordに思いっきり書きたい!

本来の仕事への欲求を掻き立ててくれるデータたちに感謝して、早くシシュフォス状態から脱却したい~!

※画像:http://plaza.rakuten.co.jp/insight/2010/ より


        

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2012.09.05

東京芸術座「蟹工船」

Kanikosen2012

9月4日 練馬文化センターにて観劇。
原作はプロレタリア文学の代表作といわれる小林多喜二の『蟹工船』。

東京芸術座の神谷信弘さんとは何度か飲んだことがあり、その際に舞台『蟹工船』の話を聞いていた。

小説はあまりにも有名だが、私は読んだことがなかった。なので前知識として新旧の映画を見てみた。

1953年 山村聰 脚本・監督
      出演:山村聰、森雅之、中原早苗 等
2009年 SABU   脚本・監督
      出演:松田龍平、西島秀俊、谷村美月 等

Kanikosen20122

あの過酷な蟹工船の船内を舞台ではどのように表現しているのだろうか?

クライマックスからラストに向けてを舞台ではどのように描いているのだろうか?

その二点が最大の関心事だった。

まず舞台装置(美術・照明・効果)については、細部まで配慮されており、ある意味、感動的。船の揺れを客席にいても体感できるほどに・・・。

ラストについては、映画では強調シーンをUPやディゾルブ(オーバー・ラップ)などの技法で表現できるが、演劇の場合は板付きだ。1953年版の映画のラストがディゾルブをとても効果的に使い、テーマを突きつけていたが、舞台では?

舞台は、群像劇をフルに活用した、感動的なラストシーンだった!
映画とは違い、ナマの肉体(体と声)による表現・・・・・
多喜二の『蟹工船』のテーマをしっかりとキャッチできた印象に残るラストシーンだった。

※不思議なことに2009年版映画のラストシーンは全く思い出せない・・・



意外だったのは、神谷さん。
お会いする時は眼鏡をかけておられて、朝まで飲んでもいつも静かな印象の役者さん。
この舞台で初めて眼鏡をかけていない神谷さんを観て、さらにすごく背が高い人だったことに初めて気がついた(神谷さん、ゴメンナサイ

なによりも、メインキャストとして素晴らしい役者さんであることを改めて感じた。

神谷さんの役者歴は子役時代からとのこと。
ますますのご活躍、お祈りします!

      

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2012.09.01

「嘘」がテーマの映画といえば・・・

ストーリーを展開させるための要素の一つとして「嘘」や「秘密」はよく使われる。
「嘘」がテーマだったり、効果的に使われた作品をあげるときりがないかも。

例えば、 「トッツィー」「ミセス・ダウト」「トランス・アメリカ」はそれぞれの事情のために性別に嘘をつく(男→女)

「ライアー・ライアー」は嘘つきが嘘をつけなくなるという設定。

「マルホランド・ドライブ」「インランド・エンパイア」「メメント」はその複雑な構成のため虚実混乱、観客が騙されてしまう。

「テープ」 (イーサン・ホーク、ユマ・サーマン主演)も嘘がインパクトある使い方をされていた。

古典作品では「羅生門」 (黒澤明監督)や「街の灯」 (チャールズ・チャップリン)も。


そんな中、私の好きな作品で「嘘」と言えば・・・

「グッバイ、レーニン」
 舞台はベルリンの壁崩壊前後の東ベルリン。心臓病の母にショックを与えないため、ベルリンの壁が崩壊したことを隠そうとする息子は周りの協力を得て次々と嘘を・・・。 

「やさしい嘘」
 旧ソ崩壊後のグルジアを舞台に、都会へ出稼ぎに行った孫が心配でならないおばあちゃん。家族たちはそんなおばあちゃんのために孫からの嘘の手紙を出し続ける・・・。

「聖なる嘘つき その名はジェイコブ」
 ナチス占領下にあったポーランド。そこのユダヤ人居住区「ゲットー」に住んでいる元パン職人のジェイコブ(ロビン・ウィリアムズ)は、みんなに希望を与えるために・・・。

「ライフ・イズ・ビューティフル」
 北イタリアに駐留してきたナチス・ドイツによって強制収容所に送られてしまう家族。母と引き離され不安がる息子に父・グイド(ロベルト・ベニーニ)は嘘をつく・・・。


  激動する時代背景を舞台に、大切な人、家族を守るためにつく嘘は、優しく切なく、感動の余韻を残してくれます。

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晴れ、ときどき・・・

・・・悩むんだよなぁ。

テーマはいったいなんだろう?

このブログのこと。

手軽なSNSをやり始めて、その思いは加速。
かといって、書込みがどんどん流されて数時間前の書き込みさえ過去になって消え去っていくSNSと違って、ブログは記録としてきちんと“自分”が残っていく。

先ほど、テレビで西川美和監督のインタビューを見た。
映画『夢売るふたり』の番宣での出演。

映画『ゆれる』は一人の女の死を通して、兄弟の葛藤が重く描かれた秀作で、好きな一本でもある。

『ゆれる』(2006)、『ディア・ドクター』(2009)、『夢売るふたり』(2012/9/8公開)
西川作品に共通するテーマは 嘘・秘密

「嘘から、その人の人間性が見えてくる・・・」
というようなことを言っていて、全く同感。

脚本家としても監督としても小説家としても素晴らしい才能の持ち主である佳人・西川美和さんを見ていて、突如、創作脳が刺激された!
(ここのところ脳内が “データ整理脳”>>>“創作脳” だったもので・・・)

大テーマは「自分」・・・とりあえず、まずは書き続けてみたら!
というわけで、久々にブログを書く。


映画でもテレビドラマでも良い作品を観ると、俄然、創作脳が刺激される。
優れた人との出会いもまた然り!

    

※一応、twitterのつぶやきの過去ログは↓に残っています。
  「 See_Saw_tw」twilog  http://twilog.org/See_Saw_tw

 

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