明治百年記念「日本映画の歩み」に大島渚監督の『日本の夜と霧』の解説が。
たまたま、偶然に1968年発行の明治百年記念「日本映画の歩み」という小冊子を発見。
1968年9月~10月に国立近代美術館で開催された企画展の会期中に上映された日本映画の解説書だ。
1897年~1900年の間に撮られたリュミエール社の技師ジェラールによる『明治の日本』から始まり1965年の『東京オリンピック』(市川崑監督)までの50本。
パラッとめくって興味を引かれたのが純映画劇運動の流れを汲む小山内薫総指揮の『路上の霊魂』(1921年村田実監督)。
日本映画初の芸術大作といわれる作品で、新藤兼人著『日本シナリオ史(上)』にも脚本の一部が抜粋掲載されているが、この解説書では一ページ内に簡略に解説とあらすじが。
その他にも名作といわれる作品がラインナップされており、『幕末太陽傳』(1957年川島雄三監督)や『裸の島』(1960年新藤兼人監督)のあとに大島渚監督の『日本の夜と霧』(1960年)も解説とあらすじが記されていた。
次のページでは映画評論家で現日本映画大学学長の佐藤忠男氏による日本ヌーベルヴァーグを含む、この時代の映画についての解説が書かれている。
今から45年も前に発行されたものだが、名作の評価については時代が変わっても普遍であるということが確認できた一冊だった。
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