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2013.03.05

映画『ルイーサ』:愛猫の埋葬資金を稼ぐため!人間嫌いのどん底60歳女性の大変化!

Luisa

2008年 アルゼンチン・スペイン

監督:ゴンサロ・カルサーダ
脚本:ロシオ・アスアガ
製作:オラシオ・メンタスティ、エステバン・メンタスティ、アントニ・ソーレ、ハウメ・ソーレ
出演:レオノール・マンソ、ジャン・ピエール・レゲラス、エテル・ロージョ、マルセロ・セレ

【ストーリー】

ブエノスアイレスで猫のティノと暮らすルイーサ。
夫と娘を失ったつらい過去をひきずりながらも、仕事を2つ掛け持ちして規則正しい生活を送っている。
人付き合いも人ごみも大嫌い。

ある朝、ティノが死に、同じ日に仕事を2つとも解雇される。
手元に残ったのは、わずか20ペソ(約500円)!

途方にくれながらも、初めて降りた地下鉄の駅でヒントを得て、
ティノの埋葬費を稼ぐため、ついに行動を開始する。 (公式HP より)





【コメント】

この脚本は、アルゼンチンのメトロビア(地下鉄会社)主催の地下鉄を舞台にした長編脚本コンクールで大賞を獲得した作品。

人間の変化を描くのがドラマ。その意味では、ティノを亡くすまでのルイーサと、その後、ティノために埋葬費を稼ぐ決心をしてからのルイーサの変化が見事に描かれている!

特に冒頭、ルイーサの日常とキャラクターを描くセットアップ部分が、ユーモアを交えて無駄なくテンポよく描かれており秀逸。

デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』の冒頭、ベテラン刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、血気盛んな新人刑事ミルズ(ブラッド・ピット)のキャラクターが対照的に描かれており、メトロノームの規則正しい音で眠りにつくサマセットの描写に彼の内面が表されていて、すごい!と思ったが、『ルイーサ』の冒頭はそれに匹敵するくらいに素晴らしい!


アパートの人のいい管理人さえ係わりを拒絶していたルイーサが、愛猫の埋葬費用という目的に向かって、どんどん自分を解放していく様子に、なんだかとても元気付けられ、ハッピーな気分にさせてくれる作品でした。

犬にせよ猫にせよ、その家族のために必死になる気持ちって、ほんとうに分かる!

    

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