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2013.05.19

ぶらり散歩・・・小金井公園で『ゴジラ』発見!とか出茶屋さん見っけとか!

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1日遅れになってしまったけど、昨日は久々に小金井公園へ。
人出の多い土・日はできるだけ行くのを避けているんだけど、朝9時過ぎならまだ人も少なかろうと思って。
しかし、子供たち対象のイベントがあるらしくて、朝から結構人が多かった。

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とりあえずベンチに座って空と緑をぼ~っと眺める。
油断すると、ラブとセントの事ばかり思い出してしまう。
セントの時もラブの時も、火葬してもらっている間中、この公園の中を泣きながら歩き回ったもので・・・

いろんな鳥たちの明るい鳴き声が現実に引き戻してくれる。
鳥たちは結構人間に慣れてて、目の前の木のテーブルにやってきたり。
そういえば、3月に来た時、終わりかけの梅林を歩いていたら空から直径5センチほどもある氷の塊が1個落ちてきた。
見上げたら、な、なんと、カラスくんが落として行ったらしい。
どうやら売店周辺に落ちていた飲み物の氷を失敬したもののよう。

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ホームビデオを手にぶらぶら散歩。
ふと思い立って、今日は江戸東京たてもの園のミュージアムショップと図書コーナーを覗いてみる。
園内(有料)には何度も来ているけどミュージアムショップと図書コーナー(両方とも無料)はゆっくり見たことがないもので。


で、図書コーナーで『ゴジラ映画40年史』とか『ウルトラマンに夢見た男たち』『東京映画名所図鑑』などの本発見!

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ん、ん? ゴジラとかウルトラマンとか江戸東京たてもの園とどんな関係が? 東京の街を破壊するシーンとかがあるから?
仕事関連の書籍を見つけるとついつい写真を撮ってしまうこのサガ・・・
江戸東京たてもの園を出て、さらにぶらぶらしていると、「出茶屋」さん発見!

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店舗を持たない珈琲屋台で、小金井ではちょっと有名な存在。
センスの良いステキな女性が一人でやっているよう。
許可をいただいて写真を撮らせていただきました。

ぶらぶらと気がついたら二時間半経過・・・。
一時間くらいのお散歩のつもりだったのに。
まっいいじゃない、こんな時間も必要だよね。




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2013.05.13

劇団浪漫狂第35回公演『トラブルマスターズ』観劇:家族円満殺人計画? まさか、あの人が?!

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劇団浪漫狂 第35回公演 『トラブルマスターズ』

作:久間勝彦 
脚色・演出:中村隆天

出演: 壱位仁井・松下千佳・山下明起・J田平・南貴子・中野織絵・渡辺和紗・宮島歩・工藤謙太朗・小池太郎・青木朋宏・ルル・櫻庭由加里・仲龍仁・荒井ハンパ・安藤奈津子・内田昌広・笹岡拓実・伴優香・三浦大和・宮内見・宮杉一平・茗原直人・森川春菜・森田武博

ゲスト:レギュラー(松本康太・西川晃啓)

日程:2013年5月9日(木)~5月12日(日)
場所 :シアターサンモール(新宿御苑駅)

【あらすじ】
働いていた会社が倒産…明日への希望を失った「青年」の目に留まった一枚の求職チラシ。
だが、興味本位で訪ねた先はとんでもないインチキ探偵事務所だった!
予想もしなかった殺人計画に巻き込まれ、大ピンチ~??!
今、日本で46番目!?に熱い劇団が贈る、愛と笑いと感動のハートフルコメディ!
ラストシーン予測不能。あなたもきっと騙される…

【感想】

11日午後、新宿で『らくごえいが』を観て、夜は新宿御苑のシアターサンモールの『トラブルマスターズ』へ。前日の東京芸術座『満月』に続いて二日連続の観劇です。

このお芝居には、な、なんと、放送作家の宮内見さんがご出演!
もち、役者さんとして・・・だそうで、その宮内さんからお誘いいただいての観劇と相成りました。

劇団浪漫狂の舞台はこれまで観たことないし、ましてや宮内さんのお芝居も・・・ワクワク、ドキドキしながら幕が上がるのを待ちました。

そして始まったお芝居は、のっけからパワフルでスピーディーでエネルギッシュ!
わっ、わっ、と圧倒されながら見入ってしまった。

ストーリーは後半に入り、思わぬドンデン、さらにドンデン・・・まさに二転三転。サスペンスタッチのドラマが、いつの間にかほのぼのとした家族再生の物語に変化している台本構成はお見事です。

途中、「あるある探検隊」でおなじみの漫才コンビ・レギュラー(松本康太・西川晃啓)の2人がある役で登場して、コント風の掛け合い(この部分だけ台本なしだとか)を。

さすがに舞台で芸を鍛えてきたレギュラーは、2人が並んで舞台にいるだけで独特の空気を醸し出す。この日は“あるあるネタ”じゃなくて“ないないネタ”だった(笑)が、客席も2人の即席コントに、どよめくほどに笑いが起きてた。


そしてそして、個人的にショックと言うか驚きと言うか・・・
実は・・・正直にいうと・・・宮内さんがいったいどの役やってるのか、探せども探せども最初分からなかったんですわ wobbly

なぜならば・・・だってだって、これまでお会いした宮内さんはいつも帽子被って、色縁のメガネをかけてる・・・つまりお顔の半分しか見てなくて・・・。
その帽子のお顔が友人のジャズピアニストにとても雰囲気が似ていたものだから、勝手に友人の顔とダブらせていたのよね。そういう経緯があったものだから、友人に似た顔を舞台上に捜したけど・・・いない・・・。

一人、「あらっ、もしかして」と思ったのが父親役。しかし、この父親役の人って上手いんですよ、お芝居が。なので失礼ながら、放送作家の人がこんなに上手いはずないと・・・と思ったものの、物語が進むに連れて、宮内さんに該当する登場人物はその父親役しかいなくて、ようやっと「ああ、あの人が宮内さんだ」と納得した次第。

お顔全体を初めて見た驚きと同時に、お芝居の上手さに二度ビックリ!
私から見て、父親役(=宮内さん)のセリフが一番聞き取りやすくて、自然に入ってきたんですよね。
あまりに演劇的発音でセリフを発した場合、どんなに声が大きくても、かつ舌がよくてもセリフが聞き取りにくい場合があるんだけど(単に個人の技量の問題かもしれないけど)、宮内さんの声は大きくても小さくてもちゃんと聞き取れるし、入って来る。

う~む、放送作家といえども、こりゃ只者じゃないなぁ・・・と新たな発見もあり、最後まで楽しく観劇できました。
ありがとうございました!


下記セミナー、宮内見さんと私とでプロデュース&MCをやります。
日本放送作家協会セミナー

ただいま受講生募集中です! お申し込みなど詳細はコチラ へ。

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映画『らくごえいが』を観てきた:東京芸大大学院・映像研究科の学生作品

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オムニバス映画『らくごえいが』

古典落語「ねずみ」「死神」「猿後家」を原作/原案とした3つの短編オムニバス映画。
落語家7人へのインタビューや落語家・桂三四郎さんによる「まくら」を交えた実験的落語映画。

【インタビュー】
三遊亭小遊三、春風亭一之輔、春風亭ぴっかり、笑福亭鶴光、立川志らく、林家三平、柳家わさび(50音順)

企画プロデュース:田中雄之
案内人:桂三四郎



「ビフォーアフター」
監督:遠藤幹大 脚本:敦賀零 原作:ねずみ
出演:田島ゆみか、音尾琢真、斉木しげる

大ヒットした漫画の映画化にあたって、ロケ地探しに苦労する映画製作会社の社員・林田かるほ(田島ゆみか)。 追いつめられた彼女は苦肉の策で、上司・左甚六(音尾琢真)を自分の実家に連れて行く。 さて、かるほと彼女の父(斉木しげる)の企みとは!?


「ライフ・レート」
監督:松井一生 脚本:嵯峨愁 原作:死神
出演:山田孝之、安田顕、本田翼

死神(安田顕)に、命を救ってもらった上、特殊能力まで授かった男(山田孝之)。
彼らの間には、一つの約束があった。 しかしある日、気の迷いで約束を破ってしまう男。
狂いはじめた男の運命と、 そんな彼と出会ってしまった作家志望の女の子(本田翼)の運命は、いかに。


「猿後家はつらいよ」
監督:坂下雄一郎 脚本:浦上毅郎 原案:猿後家
出演:加藤貴子、戸次重幸、村上健志(フルーツポンチ)、西方凌

映画版「古典落語「猿後家」」の撮影現場にて。"猿"に似ていることがコンプレックスで、"猿"という言葉に過剰反応する後家さんと、 そこに出入りする商人との軽妙なやり取りが見所の演目。
撮影はラストシーンを残すのみとなったが、主役がなかなか現場に姿を現さない。
困り果てたプロデューサー(加藤貴子)は監督(戸次重幸)に、無理を承知であるお願いをするのだが……。


【感 想】

先ず第一に、キャストの豪華さに、なぜか「羨ましぃ~!」
というのも、このオムニバス映画は東京芸大大学院の映像研究科の学生さんが実習の一環として制作したものだそうで。

学生のショートムービーに斉木しげるさんとか山田孝之さんがご出演というのはなかなかないことで、キャスティングからも、この作品に対するプロデューサーの熱意と意気込みが伝わってくる。

作品そのものに関しては、予めそれぞれの原作になっている古典落語「ねずみ」「死神」「猿後家」の内容を把握した上で観劇。
私自身は日本の古典には日本人が大切にしてきた日本人ならではの感性が生きていると思っており、いつかはきちんと日本の古典を勉強してみたいという思いが続いている。
そんな思いの延長として、ここ数年は落語の面白さへの関心が高まっていた。

落語というのは日本独自のストーリーテリング(口承物語)であり、数百年を経て今に残っている作品というのは、時代を超えた普遍的テーマを内包している。

そんな落語に目をつけて、現代に置き換える本作の試みって、「待ってました!」という感じでした。


学生さんの作品にしては、三本ともそれなりに頑張って作られていると思う。
んで、全体を通しての感想は、インタビューで何人かの落語家さんが語っていたことに99%同感でした。


「すごく落語に忠実に作るか」
「一度落語をぶっ壊して作るか」


これは、この作品に限らず、原作モノを映像化(映画、テレビドラマともに)する時に決めなければならない基本方針ですね。

原作モノをドラマにする場合、脚本家のサガとして、「一度原作をぶっ壊して」作りたくなります。その場合、大切なことは、テーマだけは変えてはいけないということ。
テーマまで変えてしまったなら、その原作を使う意味がなくなるからです。

原作者によっては、自分の作品を勝手にいじられるのを嫌がる人もいるでしょうが、そもそも、文学表現と映像表現は違うものであり、紙媒体で表現されたものをそのまま映像にしてもドラマにはならない場合が多いんですよね。


原作と映像化については、『風林火山』をはじめ多くの作品が映画・TVドラマ化されている小説家の井上靖氏は自作の映像化(脚色)について以下のように述べてます。


「原作者としては映画製作関係者の方々にお願いしたいことは、作品の持っている主題とかニュアンスを生かしてもらいたいことである。

 映画と文学は異なるので、必ずしも原作に忠実であれとは望まない。
 構成が変わっても、人物の出し入れが変わってもいっこうにさしつかえない。
 しかし、主題と作品の持ち味だけは大切にして貰いたいと思う。

 筋が、会話をいくら大切にして貰ってもまるで違った味の作品になったり、主題が捻じ曲げられたりするのは困る。
 仮に叙情的な作品が、叙情をふっきった作品になるとしたら、原作者は自分の作品の、一体何を買われたので、ということになる。その反対でも同じことである。


 要するに原作者としての願いは、自分の作品の持つ一番大切なものを生かして貰いたいということ、そのためにはどのように映画的に料理されても少しも不快でない」



その意味で、今回の三作品が時代や設定などが変われど、どれだけ原作の持つテーマを観客に感じさせてくれたか・・・それが評価の基準になるでしょう。


三本のうち、最も笑わせてくれたのが『猿後家はつらいよ』
劇場内でも再三笑いが起きてました。

内容は三谷幸喜さんの『ラヂオの時間』や『笑の大学』のように“大人の事情”によって、作品がどんどん改変(改悪)されていく過程が描かれているわけだけど、独自の設定でセリフ、展開ともにテンポよく、監督とプロデューサーの立場の違いからくる温度差も上手く描かれていて、安心して笑うことができた作品。

ただ、見終わって一つの疑問が湧いてきた。それは映画の中で取り上げる演目は『猿後家』でなくてもよかったのでは? 
他の演目でも十分成り立つお話・・・とそう思わせてしまったことだけは、ちょっとだけ減点かも。

いやいや、『猿後家』だからこそ、心にもないおべんちゃらを言いながら世を渡っていかねばならない“大人の事情”というテーマが浮かび上がるのであって・・・といわれれば確かにそう。そこが現代のドラマと明確にリンクされていたら、完璧なショートムービーになったと思います。

でもでも、この作品はショートムービーとしてはとても面白く、良くできた作品でした。


映画終了後に、プロデューサーと『猿後家はつらいよ』の監督によるトークショーがあり、その後にお二人からお話を聞くことができました。


プロデューサーの田中雄之さんは、この作品はドキュメンタリーのつもりで作ったとの事。

確かに映画全体の構成が、普通の映画とは異なる。

冒頭、落語家7人の「らくごえいが」を見る前の期待インタビューから始まる。
そして、各話の“マクラ”(導入)を落語家・桂三四郎さんが語り、
終わりに、「らくごえいが」を見た後の感想インタビューを7人の落語家が語る。

中には厳しく、辛らつな感想などもあり賛否両論だが、たとえ自分たちにとってマイナスな評価でも一切カットしていないという。

これは、この映画が“大人の事情”に翻弄されない、自由な発想のもとに作られた作品であるということの証だと思う。

さらに田中さんは、落語には笑わせるだけの滑稽話だけでなく、人情話や怪談話というジャンルもあるのだということを伝えたかったそう。

よって演目の選択も以下のように。
『ビフォーアフター』:人情噺     原作『ねずみ』
『ライフ・レート』  :怪談(ホラー) 原作『死神』
『猿後家はつらいよ』:滑稽噺    原作『猿後家』


どの作品からも、映画作りにかける熱い思いは伝わってきました!


シネマート新宿
では5月17日まで上映中。

『らくごえいが』公式サイト

案内人の落語家・
桂三四郎さんがゲスト講師の市ヶ谷落語塾
 受講生募集中!  詳細はコチラへ。


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2013.05.11

東京芸術座アトリエ公演『満月』:民話ファンタジー・・大切な人を“みおくる”準備はできていますか?

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東京芸術座アトリエ公演『満月』

作: 大垣 肇
演出・潤色: 北原章彦
音楽: 栗木健


出演
A班:手塚政雄、小田原美保、江部 茜、笹岡洋介、森 路敏、中屋力樹、細根和博
B班:梁瀬龍洋、浅利倫映、齋藤 彩、神谷信弘、榎本邦尚、冨永隆德、小川拓郎


◆日程:5月9日(木)~13日(月)
◆会場::東京芸術座アトリエ(練馬区下石神井)

料金等詳細はコチラ


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【ものがたり】

今宵は中秋の名月、
深い山あいに住むテル爺とヒサ婆のもとに、
愛娘が帰ってくる満月の夜。

待ちわびるテル爺と
なぜか不機嫌なヒサ婆。
『肉入り団子こさえねば、娘は帰ってこん』と言い張るヒサ婆。

”ケンケラケン”という“もののけ”が棲む森の中、
満月に照らされた松の老木が見守る中で、
テル爺とヒサ婆は愛娘咲子に再会することができるのか?

ユーモラスな佐賀言葉を使った、こころ温まるものがたり…


【感 想】

内容が全く予測できないまま、ものがたりは始まった。

佐賀の山中で山守りとして暮らす
テル爺とヒサ婆。
お月見団子を作るヒサ婆とテル爺のユーモラスでテンポの良い会話で、愛娘・咲子の帰りを待ちわびる両親の話かと思いつつ・・・それにしては何でヒサ婆は「肉入り団子」にそれほどこだわるんだろう? と仕掛けられた疑惑(サスペンス)にはめられて気持ちはすっかり物語の中に。

そこに、欲に駆られた猟師・ゲン十が手下のヤセ七を従えて登場。
ゲン十は噂のもののけ“ケンケラケン”を仕留めて一旗あげようと野心満々。
このゲン十と
テル爺の会話の中で、観客はやっと咲子にまつわる意外な事実を知る。「肉入り団子」の謎も解明。

と、思いきやさらに意外な事実が、さらにさらに・・・とドンデンに次ぐドンデンで次々に観客の予想を裏切ってくれる。

優しい優しいモノノケと欲に駆られた人間ども・・・本当の妖怪はどっちじゃ?
人間は心の隅にいつも妖怪を飼っているのかもしれない。
例えば映画『セブン』で描かれたような強欲、傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、暴食、肉欲などのモノノケ(妖怪)・・・

う~ん、深いなぁと思いつつ見ているうちに、せつないせつないラストへ・・・。

「大切な人を“みおくる”準備はできていますか?」
その言葉の意味がジーンとしみてくる。



オリジナルの民話風のファンタジーだが、とてもよく練られた脚本で、演出もテンポある展開と全体にちりばめられたユーモラスな味付けで全く飽きることがなく結末へ。

お琴のライブ演奏があったりと、音楽や効果ももとても印象に残った。

なにより、ゲン十を演じた我がFB友だちの神谷信弘さん、素晴らしかった。
見た目もキャラも骨太の
ゲン十を見事に演じきっており、さすが役者! というのも、私の知っている神谷さんはとても細くてスラッとした体形で知的雰囲気のあるお方。それが荒々しく粗雑で野心満々のゲン十なんだもんね。

開演15分前くらいに行ったところ、ほぼ満席に近く、最前列が空いていたのでそのど真ん中に座る。舞台と客席の境がないのでもう目の前で役者さんがお芝居しており、指一本の動きまでよく見える。

そんな位置で見ていたものだから、ゲン十はいつも下から見上げる感じ。それで気がついたんだよね。
ゲン十のメイクした神谷さんって、元ジャイアンツの駒田徳広に似てるっ!!!
東京に転居して初めて行った後楽園の巨人戦で(当時のツレが巨人ファンだったのよね)、初登場満塁ホームランを打った駒田選手。それ以来、駒田さんのファンなんですわ。

演技の力量はもちろんだけど、新たな神谷さんの魅力を発見して満足の舞台でした!
ステキな舞台、ありがとうございました。
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2013.05.07

映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の完結編『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』

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『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』
2009年 スウェーデン
監督:ダニエル・アルフレッドソン
製作:ソロン・スターモス
製作総指揮:ピーター・ネーデルマン
原作:スティーグ・ラーソン
    『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』
脚本:ヨナス・フリュクベリ
出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス

【ストーリー】・・・ネタバレ含む・・・
 瀕死の状態で病院に運ばれたリスベットとザラは、一命を取りとめる。
 ザラと深い関係を持つ秘密組織・公安警察特別分析班の長老たちは、班の存在とその秘密活動が明るみに出ることを恐れ、ザラとリスベットの抹殺を計る。
 
 ザラは狂信者を装ったかつての特別分析班長エーヴェルト・グルベリに入院中のベッドの上で射殺された。同じ病院に入院中のリスベットは、ちょうど訪ねてきたミカエルの妹で弁護士のアニカの機転で難を逃れる。ザラを撃った後、リスベットの病室に向かったグルベリだったがアニカが内側からドアをブロックしたためリスベットの病室に入れず、末期の肝臓がんの痛みに襲われリスベットの病室の前で拳銃自殺する。

 リスベットは警察の捜査でダグとミアそしてピュルマン殺害の嫌疑は晴れたが、ザラへの殺人未遂罪で起訴されることは間違いない。
 治療とリハビリが終わったらリスベットは拘置所に移送され、裁判が始まる予定だ。
 最初は弁護人を拒絶していたリスベットだったが、アニカが弁護につくことになった。

 公安警察特別分析班では、自分達の秘密を守るために身を挺したグルベリの遺志を継いで、グルベリの後任班長だった長老フレドリック・クリントンが中心になって、リスベットに対して新たな作戦を立てていた。
 裁判でリスベットの異常性を主張し、再びリスベットを精神病院に閉じ込めてしまうという作戦だ。そのために、少女時代のリスベットを精神病院に閉じ込めた時の主治医・テレポリアンが再び登場することになった。

 テレポリアンは早速、精神鑑定と称してリスベットに面会を求める。
 しかし、リスベットの担当医ヨナソンは、回復状況からして面会は許可できないとして警察からも、さらにテレポリアンからもリスベットを守る。

 一方、ミカエルがリスベットの裁判支援策として打ち出したのが、雑誌『ミレニアム』でリスベット特集号を出すこと。
 担当医ヨナソンの協力を得てPDA(携帯情報端末)をリスベットに渡し、それで自伝を書くよう勧める。

 裁判に向けて公安警察特別分析班は様々な妨害工作を企てた。
 『ミレニアム』社に盗聴器を仕掛けたり、裁判で有力な証拠となるはずのビョルク文書のコピーをすべて奪ったり。
 また、リスベットの自伝を含む『ミレニアム』リスベット特集号の発行を阻止すべく、ミカエルの共同経営者で愛人でもあるエリカに再三脅迫メールを送りつけ、深夜、エリカの部屋を襲った。

 どんな脅迫にも屈したくないミカエルと、他の記者たちの身の安全を考え特集号の発行を止めようとするエリカの間に大きな溝ができた。

 さらに、ミカエルの部屋に忍び込み、麻薬と大金を隠したことが判明。
 リスベットのリサーチャーとしての能力を高く評価し、彼女を娘のように案ずるセキュリティ会社社長ドラガン・アルマンスキーや、リスベットのハッカー仲間で天才ハッカーでもある“疫病神”ことプレイグの協力を得てミカエルは妨害を乗り越え、裁判に有利な証拠を求め続けた。

 また、最強の味方も現れた。
 闇で活動していた特別分析班の存在を知った首相から特別分析班の全貌を明らかにするよう命じられた公安警察の責任者トーステン・エドクリントが、情報交換などの協力をミカエルに求めてきたのだ。

 裁判も間近かに迫った時、特別分析班はついに卑劣な方法でミカエルを襲おうとした。
 セルビア出身で指名手配中のならず者兄弟を使って、麻薬にまつわるギャングのトラブルを装いミカエルを殺そうとしたのだ。
 特別分析班を監視していた公安警察はそのことに気がつき間一髪でレストランで話し合っていたミカエルとエリカを救った。

 そしていよいよ、3日間の裁判が始まった。
 リスベットは戦闘スタイル・・・最強のパンクファッションで裁判に臨む。

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 リスベットへの人権侵害を告発する弁護人アニカ、傍聴席ではミカエルをはじめ、アルマンスキーや疫病神がリスベットを見守った。

 しかし、特別分析班の戦略にハメられた検事リカルド・エクストレムは弱者である女性の人権擁護と国家機密が関わっていることを盾に非公開裁判を主張。
 結果、裁判は非公開で行われることになった。

 1日目、検察側の取調べでは黙秘を貫いてきたリスベットが初めて口を開いた。
 検事エクストレムの質問に、冷静かつ論理的に答えていくリスベット。そしてザラ殺害に関してはキッパリと正当防衛を主張した。

 2日目、3日目はいよいよ証人としてリスベットの少女時代の主治医ペーテル・テレボリアンが出廷する。
 特別分析班の戦略としてリスベットを妄想型統合失調症として再び精神病院に幽閉する、そのためにテレボリアンが精神鑑定書を提出することになっていた。

 アニカは頭を抱えた。かつて、リスベットの精神鑑定が特別分析班によって仕組まれた陰謀であり、テレボリアンが偽の精神鑑定を作成したことを証明するはずのビョルク文書が盗まれてしまった今、テレボリアンの不正を証明するための新たな証拠を得る事ができないでいたのだ。

 そしていよいよ、法廷でのリスベットとテレボリアンの対決が始まった。
 果たして、裁判の行方は・・・
 『ミレニアム』リスベット特集号は発行できるのか・・・
 秘密組織・特別分析班の行く末は・・・
 死んだ父・ザラチェンコが乗り移ったようにリスベットの命を狙い続ける異母兄ニーダーマンとの決着は・・・
 リスベットとミカエルの関係は・・・



【コメント】
『ミレニアム2』に続いて見たけど130分+148分 計278分。ほぼ4時間半があっという間、というくらい面白かった。

最大の魅力は、なんといってもリスベット・サランデルという主人公のキャラクター。
原作ではリスベットは150cm、40キロ。検事のエクストレムが初めてリスベットを見た時に「あんな小さな女だとは」と驚いたくらい小柄で華奢。

小さな体の全身をタトゥーとピアスで武装し、誰にも媚びず、必要以上の言葉も発しない。そんな外見に関わらず彼女は誰よりも明晰な頭脳と映像記憶能力を持ち、そして天才的なハッカーというずば抜けた能力を持っている。

ニーダーマンとの対決で、瞬時に彼の弱点を突く作戦を思いつく(鋲打ち機を使ったり)頭脳と冷静さは、つい最近やっと見た『ボーン・アイデンティティー』ジェイソン・ボーンの女版かと思った。
※『ボーン・アイデンティティー』もすごく面白くてシリーズ3本まとめて借りなかったことをちょっと後悔。シリーズ2、3も後日、必ず見る予定。

さらに、彼女にそういう生き方をさせた過去の出来事が少しづつ鮮明になるにつれて、彼女の感情に同化していき、応援せずにはいられないんだよね。

もう一人の主人公、ミカエルはエリカという愛人がいるものの、映画ではストイックで、不屈のジャーナリスト魂を持った大人の男として魅力がある。

何よりぐんぐん響いてくるのは、シリーズ全作品を貫くテーマ。
第1作は邦題『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』となっているけど、原題は『ミレニアム 女を憎む男たち』
全作を通して女性に対する蔑視および暴力がテーマとなっており女を憎む男たちが登場する。

著者スティーグ・ラーソンは15歳の頃、一人の女性が輪姦されているところを目撃したが、何もできずに逃げ去ってしまった。翌日、被害者の女性に許しを請うが拒絶された。その時以降、自らの臆病さに対する罪悪感と女性暴力に対する怒りがつきまとい、これらの作品に反映されていると思われる。

第1作では男たちの家庭内暴力、性虐待、反ユダヤ主義による女たちへの猟奇殺人、2,3作目では後見人という立場を悪用しリスベットを性の奴隷にしようとした弁護士ビュルマン、少女時代のリスベットへ偽の診断をくだし虐待を続けた精神科医テレボリアン、リスベットやミミを容赦なく襲う金髪の巨人ニーダーマン、人身売買や少女売春組織など女を憎む男たちがこれでもかと登場する。

それに対して、リスベットはもちろん、『ミレニアム』編集長エリカ、ミカエルの妹で弁護士のアニカ、公安警察のモニカなどが勇猛果敢にそんな男たちに立ち向かう。

過去のトラウマから誰も信じず、自分の規律に従い、攻撃には容赦なく応えてきたリスベットだが、特に第3作で彼女を守るために動いてくれた人々の存在を身にしみて感じ、少しでも心の傷が癒されたであろう事を信じたい。

オールラストでのリスベットとミカエルの短いが未来を感じさせるセリフに、リスベットの変化を垣間見た。


ところで2作目と3作目を続けて見て、なんだかやけにテレビドラマ的な繋ぎ方だなぁと感じた。
やはりというか、2作目、3作目はテレビドラマ用に作られたものを、第1作目があまりに好評なため映画用に編集し直して、テレビドラマより先に公開したのだそう。

プロデューサーのソロン・スターモスの来日インタビューによると、スウェーデンでは映画とテレビの立場が逆。日本ではテレビドラマが当たったらそれを映画化するが、スウェーデンでは最初からテレビシリーズを前提に映画が作られる。つまり、映画が広告塔になって、評判がよければテレビシリーズ化されるらしい。

「スカンジナビアでは、テレビ局が映画製作に全面的に関わっているので、テレビなしでは映画は作れない」とソロン・スターモス氏。

テレビが先か映画が先か、順番は逆だとしてもテレビ局なしでは映画は作れない・・・日本もそうなりつつあるのかも。



当ブログ内関連記事

『ミレニアム』シリーズ全3作、今ならGyao!で無料視聴できます。
   
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』  >> ~2014年1月31日まで無料視聴
『ミレニアム2 火と戯れる女』       >>  ~2013年5月31日まで無料視聴
『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』>>~2013年5月31日まで無料視聴


  

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映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の続編『ミレニアム2 火と戯れる女』

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『ミレニアム2 火と戯れる女』
2009年 スウェーデン
監督:ダニエル・アルフレッドソン
製作:ソロン・スターモス
製作総指揮:ピーター・ネーデルマン
原作:スティーグ・ラーソン
    『ミレニアム2 火と戯れる女』
脚本:ヨナス・フリュクベリ
出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス

【ストーリー】・・・ネタバレ含む・・・

 あれから1年、リスベット(ノオミ・ラパス)は、オーストラリア、カリブ海などを旅行していた。
 しかし、後見人ビュルマンのチェックだけは欠かさなかった。

 そんなある日、ビュルマンのパソコンに不法アクセスしたリスベットは、彼女が報復と警告の意味をこめてビュルマンの腹に彫った『私は卑劣なサディストのブタです』という刺青を彼が消そうとしていることに気がつく。

 急遽、スウェーデンに帰国したリスベットは、ビュルマンの家に忍び込み、偶然見つけた彼の銃を突きつけて再び警告する。
 一刻も早く後見人が解かれるように後見人報告書にリスベットは問題ないと書くこと、今度刺青を消そうとしたらあの時のDVD映像をネットで公開すること、など。

 (前作で、リスベットは再三、性的虐待をするビュルマンから自分の身を守る目的で、彼がリスベットをレイプするシーンをビデオで隠し撮りした。そして、ビュルマンが買春やレイプなどできないようにその腹に『私は卑劣なサディストのブタです』という刺青を入れた)

 このままではリスベットの言いなりになるしかない。そう考えたビュルマンはザラという人物に連絡。
 ザラは代理人を通じてピュルマンに「93年に作成されたリスベットに関する警察資料(ビョルク文書)」を渡すよう要求しており、ピュルマンは「リスベットの持っているDVDを取り戻してくれたらビョルク文書を渡す」と取引を持ちかけた。

 一方、ミカエル・ブルムクヴィスト(ミカエル・ニクヴィスト)の雑誌『ミレニアム』では、闇の人身売買と少女売春問題を取り上げることになった。
 その企画を持ち込んだのは、フリー・ジャーナリストのダグで、彼の恋人ミアは犯罪学の論文のためにその闇組織について独自取材を行っていた。

 ところがダグとミアが自宅で射殺される。犯行現場に残された銃からリスベットの指紋が検出された。続いてビュルマンも自宅で射殺死体で発見される。銃弾がダグらを射殺した銃のものと判明。

 リスベットは二つの犯行の容疑者として指名手配される。
 しかし、リスベットのことをよく知っているミカエルはどうしても彼女が犯人とは思えない。
 もう一人リスベットの無実を信じる人物が現れた。リスベットが17才の頃から通っていたボクシングジムのトレーナーで元有名ボクサーのパウロだ。

 ミカエルはパウロにリスベットの所在を突き止めて欲しいと依頼。
 パウロはリスベットのガールフレンドのミミく(リスベットはバイセクシャル)に会いに行くが、ちょうど帰宅したミミが金髪の巨人・ニーダーマンに襲われ、拉致されたところに遭遇。
 パウロはミミを救出すべくニーダーマンと対決するが、何度殴っても倒れない驚異の肉体を持ったニーダーマンに倒され、閉じ込められた倉庫に火をつけられる。
 ミミの機転で何とか焼死から免れる二人。

 パウロのボクシング仲間の情報からニーダーマンがドイツ国籍で、かつてハンブルグのジムにいたことや遺伝子の異常による先天性無痛症という特異体質のまるでロボットのような無敵の男だと分かる。

 ミカエルは、ダグが殺される直前に電話で言っていた名前「ザラ」について調査を始める。

 一方、逃走中のリスベットは後見人報告書を探しにビュルマンの別荘に行き、ビュルマンが隠し持っていたビョルクの報告書(ビョルク文書)を発見する。
 
 ミカエルは公安警察でビュルマンと同僚だったというビョルクを訪ね、さらにリスベットの最初の後見人だったホルゲル・パルムグリンを訪ねて驚くべき事実を知る。
 
 1976年のある日、ソ連からの亡命者がビョルクとビュルマンの勤めていた警察署に現れた。GRU(ソ連参謀本部情報総局)の一流スパイだったザラことアレクサンデル・ザラチェンコだ。
 スウェーデン政府はソ連の大物スパイの亡命に戸惑った。しかし、そのザラの亡命を手助けしたのが公安警察で秘密裏に結成されていた特別分析班だった。
 特別分析班にとってザラの持つ情報は宝の山のように利用価値があった。そんな特別分析班に守られ、やがてザラは銃器密輸、薬物取引をはじめ人身売買、暴行など犯罪にも手を染めていった。

 1993年、ザラが12才になる自分の娘にガソリンをかけられ火達磨にされるという事件が起こった。その娘というのがリスベットだった。
 リスベットの母は17才の時にザラに出会い、やがて妊娠、リスベットを生んだ。ザラは時たまリスベットの母の元に現れ激しい暴力をふるい、母を犯しては帰っていった。
 そして、1993年のある日、ザラはリスベットの母に脳損傷を負わせるほどの暴力の後、平然とした顔で帰ろうと車に乗った。怒りと憎しみが頂点に達したリスベットはガソリンの詰まった牛乳パックをザラに投げつけ、火を付けてザラを殺そうとした。 

 この事件が明るみになってザラの存在や彼との関係を知られることを恐れた特別分析班は、リスベットの口を閉ざし社会から幽閉するために彼女を精神病院に閉じ込めた。
 その時、リスベットの精神鑑定をして偽の鑑定書を作成したのが当時の主治医ペーテル・テレボリアンだった。
 “リスベットには精神障害があり、彼女の発言には価値が無い”と思い込ませる為に徹底的に無能力者のレッテルを貼ったのだ。リスベットが未だに精神不安定な“無能力者”として後見人がついているのも、ザラを含む闇の特別分析班の陰謀からだったのだ。

 93年当時、ザラを担当していたビョルクの報告書(ビョルク文書)には、テレボリアンが偽の鑑定書を作成した経緯などが記録されていた。

 
 ザラは人身売買や少女売春など闇の仕事を記事にしようと調べまわっていたダグとミアを殺し、さらにビョルク文書の交換条件にリスベットのDVDを要求してきたビュルマンをも殺したと思われる。

  『ミレニアム』の記者たちの取材では、特別分析班の関係者がザラの少女買春の組織とも深く関わっていたことが明らかになってくる。

 ニーダーマンに襲われたミミが入院している病院にリスベットが密かに会いに来た。その時、落としていった鍵をミミはミカエルに渡す。
 その鍵は私書箱の鍵で、中にあった郵便物からミカエルはリスベットが隠れ家にしていた高級マンションを突き止める。そこでビョルク文書とDVDを発見。
 それにより、リスベットの凄惨な過去が証明された。

 『ミレニアム』の記者からの電話で、ニーダーマンのゴッセベリヤの住所が分かった。
 ストックホルムから数時間のゴッセベリヤに車を走らせるミカエル。
 その頃、リスベットはザラと直接対決するためにゴッセベリヤのザラの屋敷にいた。
 母とリスベットの人生を奪った父・ザラチェンコ。復讐のために今度こそザラを殺す・・・過去、リスベットが成し遂げられなかったことを改めて成就させるために。
 屋敷に乗り込んだリスベットの前にニーダーマンが立ちふさがった。リスベットは唯一の武器であるスタンガンをニーダーマンに押し当てたが、強力な電気ショックでもニーダーマンは平然としている。


 ニーダーマンに捕らわれたリスベットはザラから意外な事実を聞かされる。ニーダーマンはハンブルグの女に産ませたリスベットの異母兄だというのだ。、

 掘った墓穴の前でザラはニーダーマンにリスベットを殺すように命じた。
 リスベットは一瞬の隙をついて逃げ出すが、ニーダーマンに頭と肩と腰を撃たれ、ついに動かなくなる。ザラはそんなリスベットを墓穴に放り込み埋めた。

 しかし、早朝、驚異的な執念と生命力で墓穴から抜け出したリスベットは、小屋にいるザラに向かって斧を振り下ろした・・・。
 血みどろになりながらの死闘で、ついに動かなくなるザラ、そしてリスベット。
 異変に気がついたニーダーマンが小屋にやってくる。
 そこにようやくミカエルの車が現れる・・・。
 逃げ出すニーダーマン。
 ミカエルの通報で、ドクターヘリで病院に搬送される瀕死のリスベットとザラ。
 次作へ続く・・・。


【コメント】
 Gyao!で『ミレニアム2』と『ミレニアム3』を同時公開しているのを知って、即見た。

 前作はミカエルが受けた少女失踪事件を二人で解決するのがメインストーリーだったが、今作は前作でフラッシュで挿入されていたリスベット自身の過去がテーマになっている。

 よってリスベットが殺人容疑で指名手配されるところから、ストーリーは動き出す。

 で、息もつかせず最後まで見させる面白さ。

 一瞬、疑問も湧いたりする。例えば、先天性無痛症って、これ実際には大変な病気だったような。全く痛みを感じないので骨折しても気がつかず、切られたり突かれたりしても気がつかない。なので傷を放置して命を落とすことも。
 しかし、ニーダーマンってば、プロボクサーに殴られてもアザ一つできずまるで人造ロボット・・・んなバカな!と思いつつ、ストーリー展開に引きずられて見てしまう。

 見終わって、すぐ続きが見たくなり、即『ミレニアム3』を視聴!


 

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2013.05.04

映画オリジナル版『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』とリメイク版『ドラゴン・タトゥーの女』(D・フィンチャー)とを比べてみる

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『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』

2009年 スウェーデン

監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
製作:ソロン・スターモス
原作:スティーグ・ラーソン
    『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
脚本:ニコライ・アーセル、ラスムス・ハイスタバーグ

出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス

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『 ドラゴン・タトゥーの女』

2011年 アメリカ

監督:デヴィッド・フィンチャー
製作:ソロン・スターモス、スコット・ルーディン、
    オーレ・センドベリ、セアン・チャフィン
製作総指揮:スティーヴン・ザイリアン、
        ミカエケル・ヴァレン、
             アンニ・ファウルビエ・フェルナンデス

原作:スティーグ・ラーソン
       『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
脚本:スティーヴン・ザイリアン

出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ

【メインのストーリーラインはオリジナル版&リメイク版とも同じ】


 社会派の雑誌「ミレニアム」の発行責任者でジャーナリストのミカエル・ブルムクヴィストは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露したが、逆に名誉棄損で敗訴、有罪判決を受ける。
 そんなミカエルに、大企業ヴァンゲル・グループの元会長ヘンリック・ヴァンゲルから仕事の依頼が舞い込む。
 話を聞くため、ストックホルムよりさらに北の町ヘーデスタの沖合に浮かぶ、本土とは橋1本で繋がる孤島ヘーデビーへと向かうミカエル。

 ヘンリックからの依頼内容は、40年前、我が子のように可愛いがっていた16歳の姪ハリエットが忽然と姿を消した迷宮入り事件を改めて調査して欲しいというものだった。

 依頼を請け、ヘーデビー島のヴァンゲル一族所有の小屋に移り住み、そこで調査を開始するミカエル。
 ハリエット失踪事件に関する膨大な資料を調べる一方、ヴァンゲル一族のいわくありげな人々の中に分け入っていく。
 だが謎は深まるばかりで、助手が必要と感じた彼は、女性調査員リスベット・サランデルの存在を知り、彼女に協力を求める。

 リサーチ会社でミカエルのリサーチを担当していたリスベットは、ミカエルのパソコンに入り込んだ際、名誉棄損で敗訴したヴェンネルストレムについての資料を全て読み、ミカエルはハメられただけで無実であると確信していた。
 リスベットは、ミカエル敗訴の判決が出た後も彼のPCのハッキングを続けており、ハリエット失踪事件の調査を手伝うことになる。

 リスベットは、優れた映像記憶能力を持つ天才ハッカーだった。
 精神状態不安定という烙印を押され、後見人の保護観察下に置かれてきた彼女は、その頃、新任後見人の度重なる性的虐待に対し、想像を絶するような報復を果たしていた。

 鼻ピアスに、髪を逆立てた過激なパンクファッションで、首にはスズメバチ、背中にはドラゴンのタトゥーを入れて、まるで完全武装したように堅い殻に閉じこもった孤独なリスベット。
 そんなリスベットだが、調査が進むうちにミカエルと心が通い合うようになる。

 ハリエットが日記に残した電話番号の謎・・・生前の彼女を写した最後の写真・・・二人は事件の真相に迫っていき、信じ難いほどにおぞましい事実が明らかになっていく・・・。


【コメント】

オリジナル版『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
 先にこちらを観た。
 主演のミカエル・ニクヴィストもノオミ・ラパスも初めて見る俳優だけど、冒頭から物語に引き込まれ、あっという間に見終わった感じで、とても良く出来た作品だと思う。

 難をいえば、スウェーデンの人名って結構長くて、字幕で読み切れなかったり(^_^;)
 また、司法制度や後見人制度というのが日本と違っているようで、最初は戸惑いも。

 キャスティングに関しては、オリジナル版のミカエルはちょっと地味目、リスベットはいかにも戦闘的。
 リメイク版の映画予告で見た
ダニエル・クレイグとルーニー・マーラはセクシー&スタイリッシュでいかにもハリウッド的なキャスティング。 


リメイク版『 ドラゴン・タトゥーの女』

 『セブン』でもそうだったけど、オープニング・タイトル・シークエンスは、さすがデビッド・フィンチャー、お見事!
 これから始まる物語への期待とドキドキ感をいやが上にも掻き立ててくれます。

 デビッド・フィンチャー監督自身の音声解説によると、スウェーデンを車で走っている時にレッドツェッペリンの『移民の歌』が流れてきて、すぐにこの曲を女性のボーカルで使いたいと思ったと。
 「氷と雪の地からやってきた」の歌詞がフィンチャーのイメージするリスベットそのものだったそうです

 またCGは
リスベットの悪夢のイメージで作ってもらったとのことで、音・ビジュアルともにリスベットで始まり、リスベットで終わった映画でした。

 全体の映像は、スウェーデンのオリジナル版に比べて、明暗のハッキリした独特の映像美があり、特に雪のシーンはとても美しかった。
 『セブン』と同じように銀残し処理されている?

 ストーリーは先にオリジナル版を見ていたのでだいたいのあらすじは分かっていたけど、もし未見のままいきなりこの作品を観たら、一度で理解しえたかどうか自信ない・・・。

 全体の構成をみると、
オリジナル版153分に対してこのリメイク版は158分と5分ほど長いけれど、各アクトのポイントポイントは、オリジナル版とほぼ重なっている。

 フィンチャー監督の音声解説では「この原作を3幕構成に出来ず、5幕構成にした。テレビの警察ドラマによく似ている」と語っている。



・・・・・以下ネタバレ含む・・・・・

オリジナル版とリメイク版の相違点
searchミカエルの娘
オリジナル版:不明瞭(妹の家にいた幼い娘は妹の娘なのか、彼の娘なのか不明)

リメイク版:思春期の娘

searchミカエルとハリエット
オリジナル版:ミカエルは幼い頃、ハリエットに会っている。
         技師をしていた父がヴァンゲル家に雇われ、コテージに住んでいた。
         母とミカエルは休みの度に父に会いにコテージを訪れており、その時、
         ハリエットが遊んでくれた記憶がある。

リメイク版:
ハリエットとの繋がりは全くない。

searchハリエットが残した言葉の意味
    (電話番号でなく、聖書の言葉を示すと気がつく)
オリジナル版:リスベットが気がつく。
         ミカエルについての調査終了後もミカエルに関心を持っており、彼の
         パソコンに侵入してハリエットが書き残した番号と聖書の関係に気づく。
         ミカエルのパソコンにメールを送ってヒントを与える。

リメイク版:
休暇で突然、島のミカエルに会いに来る娘。娘は宗教に興味を持っており、
        その娘の一言で聖書との関連に気づく。

search共同経営者エリカとミカエルの関係
オリジナル版:リスベットの調査写真で、ミカエルとエリカが特別な関係にあると匂わ
        せる。

リメイク版:
ミカエルとエリカがベッドを共にするシーンが数回ある。

searchリスベットの父
オリジナル版:車の中の父親にガソリンをかけて火をつけ、炎上させたというリスベット
         の少女時代の回想シーンが何度か入っている。

リメイク版:
ラスト前に自ら父親のことをミカエルに語る。父に火をつけて全身の80%に
       火傷を負わせたと。

searchリスベットの母
オリジナル版:ラスト前、精神を病んだ母親に面会に行く。母親は「酷い父親を選んだ
        わ」とリスベットに謝り、リスベットは「ママは悪くない」。

リメイク版:
母親は映像には出てこない。

search最初の後見人・ホルガー
オリジナル版:後見人委員会からの電話でホルガーが脳卒中で倒れたこと、新しい
         後見人が決まったことを聞く。

リメイク版:
脳卒中で倒れているホルガーを発見。何度か見舞いに行く。

searchリスベットにとってのミカエル
オリジナル版:母に「男友達は?」と聞かれて「一人いる」とリスベット。しかし、「恋は
         しない。ママだったらその理由は分かるでしょ」と言葉少なに母と手を
         握り合う。

リメイク版:
最初の後見人ホルガーを見舞いに行き、チェスをしながら「友達が出来た。
       とても幸せよ」とチェスのコマを進める。

searchハリエット失踪事件の真実
オリジナル版:ハリエットは14才の時に父に犯され、続いて兄も加わり、二人から性的
         虐待を受けていた。
         16才のある日、酔った父はそれまでに殺してきた女たちのことをハリエッ
         トに話し、彼女を犯して殺そうとした。外に逃げ出したハリエットは父を湖
         に突き落として溺死させた。その現場を兄に見られてしまう。

         それから間もなく、ハリエットは従姉妹のアニタの協力で身一つで島を抜
         け出し、オーストラリアへ。

リメイク版:
父と兄に性的虐待を受けていたのはオリジナルと同じ。

       アニタの協力で島を抜け出たハリエットは、結婚したアニタのパスポートを
       使いアニタの夫と夫婦の振りをしてロンドンに逃げ延びた。

searchハリエット失踪事件解決後
オリジナル版:ミカエルは三ヶ月収監される。その間にリスベットが面会に来て、ヴェン
         ネルストレムの悪事を暴く新たな資料をミカエルに渡して去っていく。
         ミカエルはその資料からヴェンネルストレムの新事実を公表して、ヴェン
         ネルストレムを追い詰める。ヴェンネルストレムは自殺したと報じられる。


リメイク版:
ミカエルは収監されず、リスベットのハッキングでヴェンネルストレムの悪事
       の証拠を掴み、公表。テレビでヴェンネルストレムは闇の組織によって暗殺
       されたと報じられる。

searchヴェンネルストレムの闇資産
オリジナル版:ブロンドの謎の女がケイマン諸島の銀行から闇資産を総て引き出したと
         報じられる。防犯カメラの謎の女を見て、ミカエルはそれがリスベットだと
         気がつく。


リメイク版:
リスベットはミカエルから株投資の名目でお金を借りて、その金でリッチな
       ブロンド美女に変身。ケイマン諸島の闇口座からお金を引き出し、足がつか
       ないようにマネーロンダリングして自分の口座に金を振り込ませる。その手
       口が映像で描かれる。
       リスベットは何事もなかったようにミカエルに借りた金を返しに行く。
                (ミカエルは気がついていない)

searchオールラスト
オリジナル版:ミカエルは名誉回復。ヴェンネルストレムの悪事を暴いた記者として
                    賞賛され、共同経営者として『ミレニアム』に戻る。
         リスベットは陽光溢れるリゾート地にブロンド美女のいでたちで降り
                    立ち去っていく。


リメイク版:
特別誂えの皮のライダースーツをミカエルにプレゼントするために彼の住ま
       いへ。しかし、「娘に会う」と言っていたミカエルが愛人のエリカと出かける姿
       を目撃してしまい、ライダースーツをゴミ箱に放り込み、一人バイクで去って
       いく。

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以上が、オリジナル版とリメイク版の相違点ですが、ところがところが、2012年2月3日にオリジナル版の
『ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム<完全版>』
というのが発売されています。
これはオリジナル版153分でカットされたシーンが復活して180分のバージョンに。

amazonの内容紹介では、以下のカットされたシーンが完全版で復活。


【代表的な復活シーン】


●主人公のミカエルと、雑誌「ミレニアム」の共同責任者であるエリカとの不倫に関するセリフや密会シーン。
●主人公のリスベットが唯一心を許した、彼女の元後見人の病室に実は見舞いに行っていたシーン。
●主人公のリスベットが、新しい後見人に初めて会う(セクハラ質問の)シーンがやや長い。
●後に経済界の大物(ヴェンネルストレム)側に、(スパイとして)裏切った事が発覚する「ミレニアム」のスタッフ・ヤンネが、裏切りの誘いを受けるシーン。
●単身ヘーデビー島で調査をしていたミカエルのもとに、実は一度エリカが逢いに来ていたシーン。
※この時の一連のシーンの中で、今回の事件の依頼者であるヘンリック・ヴァンゲルが、今後「ミレニアム」のスポンサーになる事が描かれている。
●ミカエルをスパイしている「ミレニアム」スタッフ・ヤンネの怪しいメールにより、別のスタッフが疑い始めるシーン。
●リスベットが、後見人への復讐に使う刺青の機械を購入するシーン。
●ミカエルとリスベットが、警察署で情報入手するシーンが、実はテレビ番組のリポーターを装い偽って取材をしていたというセリフ。
●ヤンネの行動を怪しいとにらんだ「ミレニアム」スタッフが、上司のエリカに報告するシーン。
●スパイしていた「ミレニアム」スタッフ・ヤンネが、エリカにクビにされるシーン。
●ミカエルのえん罪が証明されたのち、リスベットが姿をくらます前に実はミカエルに・・・


●ピンク
の部分がオリジナル版になくてリメイク版にあったシーンだけど、もともとはオリジナル版にあってカットされたエピソードをリメイク版は上手く入れていたよう。

この後に見た、『ミレニアム2』と『ミレニアム3』では、スタッフが一人減ってる?! と思っていたけど、完全版ではスタッフのヤンネが、ミカエルが告発した大物実業家ヴェンネルストレム側のスパイだということが発覚してクビにされていたということで納得。



【原作者:スティーグ・ラーソン STIEG LARSSON】
 1954年スウェーデン北部生まれ。
 スウェーデン通信でグラフィック・デザイナーとして20年間働き、英国の反ファシズムの雑誌『サーチライト』の編集に長く携わる。
 1995年、人道主義的な政治雑誌『EXPO』を創刊し、やがて編集長を務めた。
 日に60本もタバコを吸うヘビースモーカーで、仕事中毒でもあった。
 パートナーであるエヴァ・ガブリエルソンとともに2002年から〈ミレニアム・シリーズ〉の執筆に取りかかり、2004年のはじめに3冊の出版契約を結ぶ。
 2005年、第1部『ドラゴン・タトゥーの女』が発売されるや、たちまちベストセラーの第1位になり、三部作合計で破格の部数を記録、社会現象を巻き起こした。
 しかし、筆者のスティーグはその大成功を見ることなく、2004年11月、心筋梗塞で死去した。享年50才。

 スティーグは正義感に溢れたジャーナリストで、フェミニストをサポート。
 一方、心身共に全てをかけてきた雑誌『EXPO』の活動で、スウェーデンの極右団体から脅迫を受け、命の危険を感じながらも、それでも活動をやめなかった。
 しかしその脅迫を受けた事もあり、「妻」や「子ども」が出来たら、自分の大切な人の命も危険に晒してしまうという想いから、32年間共に生活するエヴァとは結婚というカタチは取らなかったという。

 ミレニアム三部作を貫くのは、理想を守るために闘う必要性、屈服することや、金のために自分を売ることや、強者の前で闘いを放棄することを拒む意志についてのスティーグの強い思い。

 もし、スティーグが自作の映画を見たらどう感じるだろうか?
 少なくとも、スティーグが伝えたいテーマは、私には伝わってきたが。


【プロデューサー:ソロン・スターモス Sren Strmose】
 1952年デンマーク生まれ。
 北欧で長く映像制作に関わってきた。現在はストックホルム在住。
 制作会社イエローバードのプロデューサーとして「Wallander」「Irene Huss」シリーズのプロデューサーを務める。

 当時無名だったスティーグ・ラーソンの『ミレニアム』を読み、「戦う女性」リスベットの新鮮なキャラクターに強く惹かれ、全作の映画化権を獲得。小説がベストセラーになる前のことだった。
 よって、ソロン・スターモスはオリジナル版三部作とハリウッド・リメイク版の全てに製作として名前を連ねている。


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映画『ミレニアム2 火と戯れる女』

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