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2013.09.29

映画『妻が結婚した』(2008年韓国)愛する女とやっと結婚。ところが妻は「もう一人、夫が欲しい」と言い出した・・・

某映画サイトにレビュー書こうと思ったけど、長くなってしまったので、こちらにUPします。

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『妻が結婚した』
2008年 韓国

監督:チョン・ユンス
原作:パク・ヒョンウク
脚本:ソン・ヘジン
 
出演:ソン・イェジン、チュ・サンウク 、チョン・ソンフン

【あらすじ】

可愛い容貌、溢れる愛嬌、古本を愛する知的な面と、男に負けないサッカーに対する知識と情熱を持っているイナ(ソン・イェジン)。
ドックン(キム・ジュ ヒョク)は、話が合う彼女に会えば会うほど、普通の女性とは違った彼女の特別な魅力にますます陥っていく。

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しかし、一生彼女だけを愛したいドックンとは違い、ドックンを愛してはいるけど、彼「だけ」を愛するのではなく、愛する人「たち」を愛しながら生きたいというあまりにも自由な彼女。

イナの携帯電話がつながらないある日。不安さから爆発して問いただすドックンにイナは、他の男と寝たという衝撃的な告白をする。
腹立ちまぎれに離別を宣言するが、忘れようとしても忘れることができず、大きくなって行く彼女に対する想いに苦しむドックン。

長い間悩んだ末に下した結論は、一生一人だけを愛する自信がないという彼女を独占する唯一の方法は結婚だけ。結局、イナの自由な恋愛を受け入れる条件で結婚に成功するドックン。
毎夜サッカーを観覧しながら楽しむセックスと完璧な料理の腕前は、ドックンを最高に幸せにする。

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しかし、更なる衝撃の告白。愛する男ができたというイナは、その男とも結婚をするという想像もできない提案をする。

そいつを倒すことができるだろうか。彼女諦めるべきなのか・・・。
さもなければ、彼女の半分だけ独占することになるのか・・・。

【感想】

ソン・イェジンが大好きなので、とにかく最後まで視聴。

前半のラブコメ調は、韓国ドラマの悪いところ・・・セリフの冗長さ(過剰なセリフ遊び)が見えたりしたけど、自由奔放なイナ(ソン・イェジン)の知的な小悪魔ぶりに引きずられて見入ってしまった。

が、後半になって、二重婚を求めるイナが段々理解できなくなり・・・
観終わって、微妙な不快感が残る。

で、不快感の理由を考えてみるに・・・

<イナの要望>
①彼(夫)だけを愛するのではなく愛する人“たち”全てを愛したい
②法律婚と事実婚を両立させたい
③二つの家を行ったり来たりするのを認めて欲しい
④子供はどっちの子供であっても基本は自分の子供

ん? では主人公イナを男性に置き換えてみると・・・
①彼女(本妻)だけを愛するのではなく愛する人“たち”全てを愛したい
②本妻と妾(愛人)の両立
③本宅と妾宅を行ったり来たり
④どっちの子供も自分の子として認知

んんん、昔の日本にこういうオッサン、結構いたような。
表面的にはどんどん民主化が進んで女性が強くなった韓国でも、まだ根は儒教思想があって父権社会。姦通罪があるとはいえ、本宅と妾宅持って上手くやってるオッサンも結構いるのでは。

夫・トックンの反応も、これを男女逆転してみると、平然と本宅と愛人宅とを往復する夫に対する本妻の反応として、“あるある”だよな。
悩める本妻いや本夫としては、「離婚する!」といってみたり、「離婚は絶対にしない!」といってみたり・・・

ということはつまり、男女の立場を逆転させてみせて、「男子がすなる本宅・妾宅両立っての、女子がやってなぜ悪い!」と男尊女卑社会に対して異議を突きつける映画だったのね。

経済的負担なく、本妻・愛人公認の上で、法律婚(本宅)と事実婚(妾宅)を両立できるって、男にとっては理想的だよね。
ただ、“愛”に対してそこまで太っ腹な本夫、または本妻は滅多にいないだろうけど。

ということで、男性の場合と女性の場合の違いは・・・
男性が家庭二軒維持するためには経済力が必要だということ。
女性の場合は“愛の自由”という精神論でコーティングして正当化して押し通す。

“愛の自由”という精神論はいかにも高次元で美しく見えるけど・・・
では、イナが“愛の自由”のもとに、第三の男や第四の男を作ったら?
夫や愛人たちが、イナの論理そのままに“愛の自由”のもとに第二の妻、第三の妻を作ったら?

いやはや、法律も警察もいらない社会になってしまうのでは・・・

ということでやっと分かった、この映画の裏テーマ。
「男子がすなる本宅・妾宅両立ってルール違反、女子がやった場合、社会がえらいことになりまっせ!なので男子もルール守りなはれ」ってことか。ん、違う?



それにしても夫が2人欲しいなんて・・・2軒分の家事もしなきゃならないってことでしょ。こりゃよほどのパワーとエネルギーがなきゃできないわ。家1軒分の家事さえメンドーなアタシには絶対、ムリムリッ!

 

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