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2015.07.03

役者魂にぶっ飛びました! 『ペーパーボーイ/真夏の引力』のニコール・キッドマン&マシュー・マコノヒー、『フィリップ、君を愛してる!』のジム・キャリー&ユアン・マクレガー

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6月に入って新PCに替わり、動画がサクサク見られるようになったものだから、かなり映画を見まくった。レンタルDVDも合わせて月38本。
今年に入ってから、仕事関連で慌ただしく、映画を観る時間がぐっと減ってしまい、1~5月は月平均17本くらいしか見られなかったので、6月は新PCのおかげもあって、時間さえあれば、とにかく観まくったという感じ・・・。

動画配給もGyao!だけでなくU-NEXTも利用(30日間無料だったので)。
両者、無料配信のラインナップが微妙に違っていて・・・

U-NEXTでは米国アカデミー賞第1回受賞作『つばさ』(1927)やヒッチコック監督のイギリス時代の『第3逃亡者』(1937)、第15回アカデミー賞6部門受賞作『ミニヴァー夫人』(1942、前から気になっていた『砂漠でサーモン・フィッシング』(2011)『世界にひとつのプレイブック』(2012)『大統領の料理人』(2012 フランス『きっと、うまくいく』(2009 インド)『サニー 永遠の仲間たち』(2011 韓国)『建築学概論』(2012)など30本近く視聴。
唯一、購入して観たのは、古沢良太さん脚本の『寄生獣』(2014)

Gyao!では木下惠介監督『陸軍』(1944)『大曽根家の朝』(1946)、そして『箱入り息子の恋』(2013 日本)など。


そんな新旧の作品の中でも、とにかくぶっ飛ぶほど驚いたのが、『ペーパーボーイ 真夏の引力』『フィリップ、きみを愛してる!』だ。



『ペーパーボーイ 真夏の引力』 2012年 アメリカ

監督:リー・ダニエルズ
脚本:ピート・デクスター、リー・ダニエルズ
出演:マシュー・マコノヒー、ザック・エフロン、ニコール・キッドマン、
    デヴィッド・オイェロウォ、ジョン・キューザック、スコット・グレン

【内容】
 1969年、真夏のフロリダ。人生の目標を見失い、大学を中退して父(スコット・グレン)の営むローカル新聞の配達を手伝うだけの無為な毎日を送る孤独な青年、ジャック(ザック・エフロン)。
 ある日、大手新聞社に勤める兄ウォード(マシュー・マコノヒー)が、同僚の黒人記者ヤードリー(デヴィッド・オイェロウォ)を伴って帰省する。目的は、4年前に地元で起きた保安官殺害事件の再調査をするため。既に判決が確定している死刑囚ヒラリー(ジョン・キューザック)に冤罪の可能性があるというのだ。
 ジャックは運転手としてウォードたちの取材を手伝うことに。そんなジャックの前に、金髪のセクシー美女が現われる。彼女は今回の取材の依頼者で、獄中のヒラリーと文通の末に婚約までしてしまったという女性シャーロット(ニコール・キッドマン)だった。
 挑発的で謎めいた彼女の魔性の色香にすっかり心奪われてしまうジャックだったが…。


物語は死刑囚ヒラリーの冤罪疑惑を巡っての調査を中心に展開していく。
その過程で見えてくる、人種差別問題や同性愛、SMなどのセクシャルマイノリティ問題など。

フロリダに鰐の生息する沼地があり、その奥で自活生活を送る人々がいる・・・というのも驚きだったが、当時はベトナム戦争を背景にヒッピー・ムーブメント真っ盛りの時期で、もしかしたら彼らもそこで自活コミューンを作っていたのかもしれない。

ミッド・ポイントを過ぎたあたりからの展開が、もう凄いことに・・・
なんだけど、この作品で一番印象に残るのは、ニコール・キッドマンとマシュー・マコノヒーのキャラクターの強烈さ。

アカデミ賞女優がここまでやるのと最初は目を剥いてしまったほどアンナことやコンナことまで。『ラビット・ホール』(2010)では抑えに抑えた演技をしていたのに、今回はなんと超ビッチ!

同じくアカデミー賞男優のマシュー・マコノヒーも、実は・・・で全裸まで見せてくれます。

この作品は、強烈なキャラ造形という点で、中途半端はダメなのねって感じでとても勉強になりました。




そしてもう一本は、

『フィリップ、きみを愛してる!』 2009年 アメリカ

監督・脚本:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
製作総指揮:リュック・ベッソン
出演:ジム・キャリー、ユアン・マクレガー、レスリー・マン、ロドリゴ・サントロ

【内容】
 幼い頃に自分が養子だったことを知り、本当の母親を捜すために小さな町の警察官になったスティーヴン・ラッセル(ジム・キャリー)。
 美しい妻と可愛い娘と平穏な生活を送っていたが、彼には「本来は男性が好き」という秘密があった。
 ある日、交通事故に遭い一命を取り留めたスティーヴンは「本当の自分として生きる!」と決心。家を出て、美青年の新しい恋人ジミー(ロドリゴ・サントロ)とともにセレブライフを送り始める。
 そして、「金のかかる」ゲイライフを満喫するためにIQ167の頭脳を駆使して詐欺師に。
 ジミーをエイズで喪い、挙句、詐欺罪で捕まり刑務所に行く羽目に。
 その刑務所で心優しいフイリップ・モリス(ユアン・マクレガー)(タバコと同名?!)と出会い、一目惚れ!
 スティーヴンはフィリップとの愛を守るために脱獄-詐欺-脱獄を繰り返し、ついにはフィリップに愛想をつかされてしまう。
 ついに離れ離れになってしまう二人。そして、スティーヴンはエイズに倒れてしまう。
 命を懸けてまでもスティーヴンはフィリップのために・・・。



IQ169の元警官スティーヴン・ラッセルをモデルにした実話の映画化。
実際のスティーヴンは度重なる詐欺罪と脱獄で167年の刑期を申し渡され、現在、テキサスの刑務所に収監、23時間の監視状態に置かれている。
アメリカでは脱獄キング(King of Cons)とかフーディーニ(脱出術を得意とする奇術師)と呼ばれているそう。

親に捨てられ(探し当てていった母親から拒絶され、彼は二度親に捨てられた)、「自分が誰かわからない」という苦悩を胸の奥深くに抱えたスティーヴンをジム・キャリーがコミカルに、そしてシリアスに演じている。

そして、なにより驚いたのはユアン・マクレガー。
初めてスティーヴンと向き合い、彼から「(君を見た時)電流が走った」と言われた時のフィリップの嬉し恥ずかしそうでいて戸惑ったような表情・・・この時は、「わっわっ、あのユアン・マクレガーが女の子してる?!」と素直に受け止められなかったけど、ストーリーが進んでいくうちに、どんどん女の子、というより可愛い乙女系に見えてきて、最後には性別を超えて、二人の愛に感動してた。

気が付いたら、「わたしは、これほどまでに人を愛し、人から愛されたことがあるだろうか・・・」などと自問してたですわ。


これほどまでにスティーヴンに愛されている(進行形)フィリップはこの人。

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ジム・キャリーの右隣にいるのがご本人で、この作品のアドバイザーをやって、カメオ出演だそう。

スティーヴン役のために額の毛を刈り込み(IQ169なので前頭葉を大きく見せるため)、エイズ患者らしくするために激ヤセしたジム・キャリーの演技もすごかったけど、今までに見たことのない乙女なゲイを自然に演じたユアン・マクレガーの細かく繊細な演技には、感動しました。


監督・脚本は『バッドサンタ』(2003)の脚本コンビのグレン・フィカーラとジョン・レクア。最低最悪のサンタクロースキャラを描いた『バッドサンタ』。この二人によるキャラクター造形もハンパない。もちろんストーリー展開もジェットコースター並! そして、思いがけないラストに涙し、一途な恋の切なさが押し寄せてきます。





誰もが思いつくようなストーリーであっても、メインキャラの長所と短所を思いっきりデフォルメして描くことで、見違えるような面白いストーリーになるということを教えられた二作でした。


      


  

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