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2016.09.12

キーラ・ナイトレイの歌が最高!映画『はじまりのうた BEGIN AGAIN』



『はじまりのうた BEGIN AGAIN』 2013年 104分  アメリカ

監督・脚本:ジョン・カーニー
出演:キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ、アダム・レビーン、ヘイリー・スタインフェルド、ジェームズ・コーデン、シーロー・グリーン、キャサリン・キーナー
音楽:グレッグ・アレキサンダー

【Logline】
恋人に裏切られた失意のシンガーソングライターが、落ち目の音楽プロデューサーと出会うことで、音楽を通じて運命を切り開いていく物語。


【Story】
 自作の曲が映画に採用された恋人のデイヴ(アダム・レヴィーン)とともにイギリスからニューヨークへやってきたシンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)。しかし、デイヴの浮気が発覚、彼と暮らす部屋を飛び出て、友人のミュージシャン、スティーヴ(ジェームズ・コーデン)を頼る。

 スティーブは失意のグレタを励まそうとライブバーに連れていき、彼女を無理やりステージに上げる。
 そこに偶然居合わせた落ちこぼれの音楽プロデューサー、ダン(マーク・ラファロ)はグレタの才能に惚れ、彼女にデビューの話を持ちかける。

 ところが、その録音はニューヨークの街角で行うという。
 セントラルパークやチャイナタウン、橋の下、路地裏、ビルの屋上、地下鉄のホームなど、グレタのゲリラレコーディングは続いていくが、この無謀な企画が小さな奇跡を起こし始める。

 やがてアルバムが完成したその日、誰も予想できなかった最高のはじ まりが待っていた……。

【コメント】

「君は美人だし、きっとヒットする」
というマーク・ラファロに対して
「顔が関係あるの?音楽に大事なのは耳よ。目じゃないわ。私はスターを夢見たジュディ・ガーランドとは違う。悪いわね」
と名刺を突き返す気難しいシンガーソングライターのキーラ・ナイトレイ。

「君が本物だと思うアーティストは誰だ?」と聞かれ即座に答えたのは「ディラン」。
すると「あいつこそ印象重視だ。髪型にサングラス、10年ごとに変えてる」。

確かに映画『アイム・ノット・ゼア 』 (2007)では6人のイメージの違うボブ・ディランが登場している(女優ケイト・ブランシェットが演じたボブ・ディランが一番カッコ良かった!)

『はじまりのうた』は音楽業界のバックステージものとしても面白かった。

また第一幕の構成がちょっと凝ってる。
グレタとダンの出会いが、時系列を戻して、それぞれの立場から描かれているのだ。

また、キーラ・ナイトレイが歌う曲はすべて彼女自身が歌っている。
冒頭にギター一本で歌う『Lost Stars』から彼女の歌声に魅了された。
こんなに生き生きと可愛いキーラ・ナイトレイは『ベッカムに恋して 』(2002)以来かも。

劇中歌『Lost Stars』は第87回アカデミー賞の歌曲賞にノミネート。




マーク・ラファロはなぜかどの作品を見ても『刑事コロンボ』のピーター・フォークとイメージが重なる。
アネット・ベニングとジュリアン・ムーアがレズビアンカップルを演じた『キッズ・オールライト 』(2010)だけはなぜかすごくカッコ良く見えたんだけどねえ。

『はじまりのうた BEGIN AGAIN』 ふわっと幸せな気分になれるいい作品でした。

Netflix  で視聴。
dTV  は+課金で10月30日まで視聴可。

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2016.09.06

スティーヴン・キング原作、ジョニー・デップ主演のミステリー『シークレット ウインドウ』

『シークレット ウインドウ』 SECRET WINDOW 2004年 96分 アメリカ

監督・脚本: デヴィッド・コープ
原作:スティーヴン・キング 『秘密の窓 秘密の庭』
音楽:フィリップ・グラス
出演:ジョニー・デップ、ジョン・タトゥーロ、マリア・ベロ、ティモシー・ハットン、チャールズ・S.ダットン

【Logline】
妻の浮気による別居からスランプが続いている人気作家が、過去に葬った盗作疑惑のことで脅迫を受けて追い詰められていく中、ある衝撃の真実が見えてくる。

【Story】
 人気作家モート・レイニー(ジョニー・デップ)は、別居中の妻エイミー(マリア・ベロ)との離婚協議による疲労のため公私共にスランプに陥っていた。

 そんなある日、彼の家にシューター(ジョン・タトゥーロ)という男が現われ、モートが自分の小説を盗作したと主張。
 モートは身に覚えは全くなかったが、シューターは執念深 くモートを追い詰めていく。

 モートは友人の探偵ケン(チャールズ・S・ダットン)に調査を依頼。
 しかしエイミーの家が燃え盗作疑惑を晴らす証拠を失い、 シューターの目撃者やケンが殺害される不可解な事件が重なる。

 モートはシューターを操る影の存在について、エイミーの今の恋人、テッド(ティモシー・ハットン)を疑い始めるが・・・。


【コメント】
主人公の状況設定は『思いやりのススメ』とほぼ同じ。
◆仕事は小説家
◆子供を亡くす
◆妻と別居
◆離婚協議中。主人公が離婚届に判を押さない
◆スランプで小説が書けなくなる

あまりにもバックストーリーが似ているので、ジャンルが違うとこうも作品が違ってくるのかと、ちょっと感心(笑)
こちらはスティーヴン・キング原作のミステリー。
だが、最初の数シーンで主人公の抑圧された感情が描かれているので、その後の展開がほぼお見通し。
この作品の少し前に『ファイト・クラブ』(1999)や『メメント』(2000)という名作が作られ、同年には『マシニスト』(2004)という異色作も。
それらを超えるくらいのドンデンがないので凡作になってしまった作品。
若いジョニデやジョン・タトゥーロを楽しむにはいいけど。
ちなみにジョン・タトゥーロは監督・脚本・主演した『ジゴロ・イン・ニューヨーク』 (2013年 共演ウディ・アレン)が最高に渋い!
dtv で930まで視聴可。

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2016.09.05

筋ジスの少年+介護士+セレーナ・ゴメスのロード・ムービー『思いやりのススメ』


『思いやりのススメ』 Fundamentals of Caring 2016年 97分

アメリカ Netflixオリジナル

監督:ロブ・バーネット
脚本:ロブ・バーネット、ドナ・ジリオッティ、ジェームズ・スパイズ
原作:ジョナサン・エヴィソン
出演:ポール・ラッド、クレイグ・ロバーツ、セレーナ・ゴメス、ジェニファー・イーリー、ミーガン・ファーガソン、フレデリック・ウェラー

【Story】
 ベン・ベンジャミン(ポール・ラッド)は新米介護人。ある悲しい出来事がきっかけで作家をやめ、介護士に転身した。妻とは別居し、離婚するように迫られているが、どうしても書類にサインをすることができない。

 ベンは6週間の介護士研修を受け、トレバー(クレイグ・ロバーツ)という初めての依頼人と出会う。
 トレバーは筋ジストロフィーという進行性の不治の病に冒され、車椅子生活を送っている。全身の筋肉が衰えていく病気で、やがては呼吸すらできなくなってしまう。トレバーは母親と二人暮らしで、彼女が仕事に出かけている間の介護人としてベンが選ばれた。しかしトレバーは病気のせいか独特のユーモアと気難しさを併せ持っており、介護人もなかなか長続きしないのが常だった。

 そんなある日、あることがきっかけでトレバーがいつも地図で眺めていた「世界で一番大きな牛」とか「世界で一番大きな穴」などを見るための旅に出る。
 2人はその道中、家出してきた生意気な少女・ドット(セレーナ・ゴメス)や若い妊婦ピーチズ(ミーガン・ファーガソン)と出会う。
 彼女たちをとおして、2人は想定外の状況下でも生きてゆくための自分たちのスキルを試され、やがて希望をもつことの大切さや真の友情とは何かということを理解するようになる。 

【コメント】
 ワシントン州シアトル(多分この辺?)出発→アイダホ州(ドットとの出会い)→モンタナ州(ピーチズ同乗)→ユタ州→ソルトレーク→「世界で一番大きな穴」

 この道中にいろいろな事件が起こり、そして最後に・・・。

 ある出来事のために、作家として行詰まり介護士になった男と筋ジストロフィー症少年のロードムービー。ジャンルで言えば障害者ドラマになるんだろうけど、日本の障害者ドラマとはちょっと違う。

 アルフレッド・アドラー的にいうと、登場人物たちが、自分と他者との「課題の分離」(仕事の課題<交友の課題<愛の課題)が出来ているので、一方的な感情の押しつけによるベタベタ感がない。

 途中から加わる生意気なヒッチハイカーの少女・ドット(セレーナ・ゴメス)もキャラが個性的。
 ストーリーもキャラ設定も全体的にとても好きになった作品。


 まず、印象に残ったのは介護の基本の「ALOHA」
 A ASK     (問いかけて)
 L Listne    (聞いて)
 O Observe   (よく見て)
 H Help     (手伝い)
 A Ask Again (また問う)
  なるほどアロハ!

Slimjim_2

 一番ハラハラしたのは、旅が始まって間もなくベンは旅のお供にゃこれだろうなどとスリムジム(サラミ)を食べるようトレバーにけしかけるシーン。

 トレバーの食事は彼の母親がメニューを決めておりワッフルとソーセージと決まっている。でも、これには理由があるんだよね。筋ジストロフィーの場合、症状が進んでくると嚥下する筋力も衰えてくるので、喉に物が詰まらないようにとの配慮から。
 なのでベンがしつこく食べるようにけし掛けるのでハラハラしてしまった。
 一瞬、ヒャッとするものの、トレバーは自分の身体のことはよく分かっており・・・最後は笑わせてくれました。

 ロードムービーであると同時に、三組の親子の物語でもある。
 ベンと亡くなった息子。
 トレバーと彼から逃げた父親。
 ドットと彼女が棄てた父親。
 旅の終わりには、それぞれが自分なりの結論を見出します。

 メインのロードムービー・プロット、それぞれが抱えるサブ・プロットが上手く収斂され観終ってホッとできる作品でした。

Netflixオリジナルフィルム
http://www.netflix.jp

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