« ●テロ特措法 現地からの声 | Main | ついに新年! »

2007.12.13

●映画人九条の会へ

12月8日 「映画人九条の会」第2回交流集会へ初めて行って来た。

私が「映画人九条の会」に参加申し込みをしたのは今年の6月。

安倍政権になってから、テレビを見てもイライラ、新聞を読んでもイライラ。
小泉亜流政権で、しかも故岸元首相の亡霊に取り付かれ、日本を平然と軍事国家に引き戻そうとしている。かつ、小泉元首相よりもタチが悪いのは、ノラリクラリとことを進めようとしている。そんな安倍元首相についに生理的嫌悪までもよおしていた。

小泉元首相の時は、自衛隊イラク派兵等、目に見える行為があったので、反対・拒絶の声もハッキリと上げることができた。

秘書と姉に操られて、かつアメリカに媚を売り続けた小泉元首相は大ッ嫌いだが、それにも増して、ヌメヌメと軍国主義の方へ触手を向けていたナメクジのような安倍元首相は小泉元首相の数倍もゾッとしていた。

そこのところを具体的に書こうとすると、いろんな嫌悪感や反発があふれてきて、収拾がつかなくなる。なので、安倍首相になってから、このブログは沈黙していることが多くなった。

書かない、言わない・・・では思考停止していると同じではないか。
自分なりに、安倍政権にNO!を表明しておきたい。

そんな思いで決意したのが「映画人九条の会」への参加申し込みだった。

以前から「九条の会」や「映画人九条の会」のメルマガは読んでいた。
ただ、特定の集団や団体に参加することは避けてきた。しかし、もうそうは言ってられない。
改憲を目差す安倍内閣に対して、自分なりの意思表示をするとしたら仕事柄もあり「映画人九条の会」が最も私の思いに近い人々の集まり・・・ということで参加を決めた次第。

■「映画人九条の会」第2回交流集会 主な内容
     07年12月8日(土) 13:30~16:40
     東京・文京区民センター2A にて
     参加費 1000円

○代表委員の挨拶
 ・高畑 勲 (アニメーション映画監督)
 ・降旗 康男 (映画監督)
 ・山田 和夫 (日本映画復興会議代表委員)

 ※一番最初に日本語堪能な欧米系の外国人男性が挨拶されたが、お名前失念。

○予告編上映
 ・神山征二郎監督の最新作「北辰斜にさすところ」
 ・山田洋次監督の最新作「母べえ」

○講演
 ・「代表委員・小山内美江子さんの講演」-脚本家・小山内美江子
 ・ 「南京事件70年──南京事件の真実は」 - 山田朗・明治大学教授
 ・ 「映画『日本の青空』のこれまでの上映を振り返って」 - 大澤豊監督

この集会に行ってみようと思ったのは、同じ思いを抱く映像人たちの生の声を聞いてみたかったこと。
それともう一つ、私自身が抱えているあるドキュメンタリー素材(旧陸軍二日市保養所関連)について、なにか情報が得られないかという思いがあったから。

南京事件に関して、当時南京攻略戦に参加した将兵たちの日記を引用して南京で虐殺が行われたことは事実であるとする山田朗明大教授の話は興味深かった。

講演が終わり、山田教授に旧陸軍二日市保養所関連の情報に関してお訊ねしてみた。
その件は聞いたことはあるが、詳しいことは分からないという。
終戦直後の引揚者関係で、もし上記の件ご存知の人がいたら連絡をくださるとのこと。

山田教授とこうしてお話できただけでも、この集会に参加した意味はあった。

終戦直後に存在した、旧陸軍二日市保養所=秘密(堕胎)病院に関しては、今、その存在を証言できるのは、当時、そこで働いていた3人の看護婦さんだけ。
数年前までは医師も存命だったが、今はお亡くなりになり、ご健在の看護婦3人も高齢のため、早くお会いして話を聞いておきたいと思っている。

その病院に関する資料は公的機関で保存されているので、存在そのものは証明が可能だ。

この問題で私が一番こだわっているのは、旧帝大(京城大)のボランティア医師たちの手によって運営された旧陸軍二日市保養所=秘密(堕胎)病院に対して、日本政府は密命を出して独自に密かに堕胎病院を開設していたということ。

当時、堕胎罪は重罰が課され、発覚すれば医師免許が剥奪された。
ボランティア医師たちは引揚げ途中に暴行・強姦で妊娠してしまった女性たちに対して、緊急避難処置としての堕胎手術の許可を政府に求めた。

当時の厚生大臣は許可の意向を示したが、法務大臣が反対し、ボランティア医師たちの堕胎手術は議会で否認された。

ボランティア医師たちは、医師免許剥奪を覚悟して、人道的見地から旧陸軍二日市保養所にて堕胎手術を決行した。
ここで手術を受けた女性は3000人近いという記録が残っている。

ところが、堕胎手術を認めなかった政府が、密かに旧帝大(九大)に命じて、二箇所の国立療養所で堕胎手術を行っていた。
このことは、当時関わった医師が医学雑誌にその時の経緯を公表して明らかになった。
こちらでも3000人近い女性たちが堕胎手術を受けたと思われる。

国は主要な引揚げ港に近い旧帝大医学部に密命を下していたと思われるが、現在のところ医師自らが証言したのは九大のみだ。

国の堕胎病院設置の目的は、性病蔓延予防が名目だったが、その第一は“民族の純血”を守るためだった。

国の始めた戦争により、心身ともに傷ついた女性たち。

彼女たちは、従軍慰安婦問題のように声高に被害を訴え、補償を求めることはしない。

麻酔もない、消毒もできていない診察台の上で彼女たちは呻き声を押し殺して、手術の痛みに耐えた。

密かに堕胎手術を施され、故郷に帰っていった彼女たちは晴れ晴れと新しい人生を歩めたのだろうか?

あの不衛生な環境下での堕胎手術で、退院後、命を落とした人もいるのではないだろうか?

彼女たちの多くは「引揚げ途中に強姦され、妊娠し、堕胎した」事実を胸の奥底に仕舞ったまま亡くなり、あるいは生き続けていると思われる。

戦争による決して見えることのない傷・・・

国はそんなことは知ったことじゃない。

沖縄戦自決問題で、教科書から国の指示が消されようとした時、私の脳裏に瞬時にこの秘密堕胎病院のことが浮かんだ。

国とはそういうもの・・・
国民にはNOと言いながら、密かにコトは行われ、だが決して責任を取ろうとも、認めようともしない。

沖縄戦自決問題だけでなく従軍慰安婦問題でも同じだ。
国が関与したという資料がありながら、直接命を下したという証拠がないから国の知ったこっちゃないと平然と嘯く。

国とはそういうもの・・・
秘密堕胎病院の問題を通して、私がいいたいことの一つはそのこと。

そして、もう一つは、戦争が、国が、女たちにどれだけ見えない深い傷を与えたか・・・
そんな戦争はもうゴメンだということ。

それらを記録として残しておくために、当時の被害者(堕胎患者)から話を聞きたいのだが、今のところ全く被害者が見つからない。

内容が内容だけに、誰にも話せない、話したくないのは当然だ。

こういう問題の場合、どこでどうやって被害者に呼びかければいいのか・・・
そのための情報やアドバイスが欲しくて山田教授とお話したかったわけだが、さて、なにか手掛かりが見つかるかどうか・・・

|

« ●テロ特措法 現地からの声 | Main | ついに新年! »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ●映画人九条の会へ:

« ●テロ特措法 現地からの声 | Main | ついに新年! »